“誹謗・中傷動画”疑惑をめぐり、「これまで一人で切り盛りしてきたから、いざとなった時に高市さんしか答える人がいない」と国会などで自ら釈明に追われる姿を分析。そして「“発言ずらし”でさらに疑惑が深まっている」と警鐘。「小泉さんとか誹謗中傷の対象になった人がなぜ沈黙しているのか」と独自の視点で切り込みます。愛子さまをめぐっては、今回の「立法府の総意」をめぐる問題点を鋭く指摘します。政局カリスマ後藤氏の熱い語りをぜひご覧ください。(聞き手:TBSテレビ政治担当解説委員 石塚博久 収録:6月11日)

「高市一強」が封じる党内の声——答弁のたびに深まる疑念の構造

――“誹謗・中傷動画”の問題が深刻ですね。

政治ジャーナリスト 後藤謙次氏:

自民党が、これだけの総理大臣に疑惑がかぶせられているのに、一切動きを示さない。つまり高市さんのことを言えば、明日の自分の処遇に繋がるんじゃないかというね。まさに忖度政治がはびこってしまってですね、むしろ小泉(進次郎)さんとか林(芳正)さんとか、その誹謗中傷の対象になった人たちは「なぜ沈黙してるんだ」ということを言いたいですよね。高市一強と言われる中で、多くの議論が封殺されているというところも次の問題だと思います。

――本人が全部説明するしかないから、なんかいろんなこと言ってるんですけど、どうもはっきりしないですよね。

政治ジャーナリスト 後藤謙次氏:

高市さんの言動そのものがずっとこういう傾向なんですね。まず最初に結論を言う。この歯切れの良さがですね、非常に国民から見ると「ずいぶんいろんなことやってくれそうだ」と「やってくれてるんじゃないか」とそういう気持ちになる中で、ただ、議論をしないままに、自分でポンと言ってしまう。

しかも、こういう個人的な問題になると誰も手助けができない。この結論の歯切れの良さが逆に今、高市さんを徐々に自ら追い込んでしまっているということだと思いますね。今回、文春砲から、共同通信がそれに後追いするような形ですけども事実を提示したと。今後、他のメディアもそういう動きが出てくるとですね、高市さん1人でそれは防戦できるのですかと。やっぱりここはきちっと本人自ら説明責任を果たすと。それプラス、もう秘書の方は参考人招致されてるわけですから、衆議院は無理だということを言ってますけども、参議院段階でこれをどうするのかとかですね。つまり総理大臣のスキャンダルによって国会が空転するということになると、総理大臣が何らかの決断をしなければいけないということがあると思いますね。

――こういう議論する時に必ず出てくるのは、スキャンダルではなくてもっと大事な議論をすることが他にあるだろうっていうそういう批判も必ず出るんですけど、それについては今回どうご覧になりますか。

政治ジャーナリスト 後藤謙次氏:

それについてはそれは一つのある面で抗弁に過ぎないと思いますね。私は総理大臣を決めるその選挙で疑惑が生じてるんですから、出発点が間違った政権であったとすればね、それを晴らしていく責任はご本人にあるんだと思いますよ。あのリクルート事件のときに最後は竹下登、当時の総理大臣が自ら予算委員会の参考人質問に立ってですね。総理釈明というのをやったんですが、それでも駄目で退陣に追い込まれたってこともあるんですけども。やはりそれぐらいの覚悟を持って臨むような私はスキャンダルだというふうに思いますね。