判決を左右するポイントは

高校時代の内田梨瑚被告【この記事の画像を見る】

Q.弁護側の最終弁論では、一連の行為は偶発的なものだったと主張しています。この主張はどの程度、裁判員に受け入れられる可能性があるでしょうか。

確かに、周到に計画された犯罪と、その場の流れでエスカレートした犯罪では、前者の方が罪が重くなるのが一般論です。

しかし、本件は通常の流れを逸脱していますから、「計画的ではない」という事情が裁判員に響くとしても、その影響はかなり限定的にならざるを得ない可能性が高いと思います。

内田梨瑚被告(23)【この記事の画像を見る】

Q.最後に、判決を左右するポイントはどのような点になりそうでしょうか。

多く報道されている事件なので、裁判員も様々な情報を持って審理に臨んでいると思います。だからこそ、司法手続きとして、まずは証拠に基づいてどのような事実が認定できるのかを冷静に整理する必要があります。

その上で、認定した事実から検察が主張する犯罪が成立すると評価できるのか。ここについては、裁判官が法律上の要件をしっかり説明し、全員で決めていくことが必要です。

仮に殺人罪が成立するとなった場合、おそらく裁判員の皆さんは厳しい処罰感情を持っていると思います。それも尊重すべきですが、司法手続きである以上、過去の事例との公平性も考える必要があります。

現場の強い処罰感情と、過去の事案との公平性というところで、かなり難しい判断を迫られることは間違いありません。

裁判官と裁判員が忌憚のない意見交換をし、適正な結論を導いてもらいたいと思います。