きのう、山口県周防大島沖で海上自衛隊の護衛艦が航行不能になった事故です。
油の流出が少なかったことに地元の漁業関係者からは安どの声が聞かれました。
きょうも損傷箇所の確認や原因の調査が進められていますが、船を動かすめどはいまだたっていません。
きのう正午ごろ、周防大島町・沖家室島沖で修理を終えて試験運転中だった海上自衛隊の護衛艦「いなづま」が航行不能になりました。
防衛省などによると浅瀬に近づきすぎて岩などにぶつかったことが原因とみられ、船体の後部にある左右のスクリューが正常に動かないということです。
乗組員など190人にけがはなく、油の流出は現在止まっています。
事故を受けて松野官房長官は…
松野博一官房長官
「周辺を航行する他の船舶への被害はなく、また乗組員への被害もなかったとの報告を受けていますが、本事案は大きな危険を伴うものであり、重く受け止めています」
事故から一夜明け、現場近くで漁をする地元の漁業関係者からは、油の流出が少なかったことに安どする声が聞かれました。
漁への影響もないということです。
地元の漁師
「油まかれたりしたら、あれやけど、あんまり影響がない油まいたら売れんけぇね、魚。(記者:きょう釣られた魚はどうですか?)別にぜんぜん、きれいなもんや 海は」
現場付近は、地元では「センガイ瀬」と呼ばれ、岩や浅瀬があるため、地元の漁業関係者は、あまり近寄らないといいます。
地元の漁師
「島と島との間に灯台がたってるよね、岩があるけ。センガイはけっこう浅いよね。あんまり寄らんけどね」
海上自衛隊と海上保安庁が船体の損傷の確認や原因の調査を進めていますが、現在も船体を動かす見通しは立っていないということです。