障がい者の就労支援を行う事業所が4億円以上を不正受給していたとして、八尾市が事業者の指定を取り消す処分を出しました。

 6月末付けで指定取り消し処分を受けるのは、八尾市の就労継続支援A型事業所「テイラーズ・ギルド」です。

 A型事業所では、障がい者が技能を身につけて一般企業への就職を目指しますが、企業で半年間働いた場合、人数などに応じて加算金を受け取ることができます。八尾市によりますと、この事業所では、親族が代表を務める関係会社に障がい者を就職させていましたが、仕事の指示などはなかったといいます。

 (八尾市・福祉指導監査課 課長)「一般就労の偽装については、継続支援A型利用時にもパソコンの資格の勉強をしていたこと、一般就労後も同じくパソコンの勉強を変わらずされていたこと、それに加えて業務の指示がなかった」

 また、3年以内に同じ人を再度申請するなど、複数の不正が確認されたということで、2022年8月以降に事業者が不正に受け取った疑いがある給付金は、約4億4000万円にのぼるということです。

 この事業所の定員は20人ですが、障がい者を在宅勤務にさせることにより、利用者は定員の6倍にあたる120人を超えていたということです。

 さらに、勤務実態がないにもかかわらず、指導員の加算金を請求していたということです。

 (八尾市・福祉指導監査課 課長)「制度の抜け穴を突かれたような形で、行政としては想定はしていなかった」

 事業所は取材に対し「現時点では取材には応じられない」としています。

 相次ぐ障がい者の就労支援事業所の“不正疑惑”に障がい者福祉に詳しい専門家は…

 (関西福祉大学 谷口泰司教授)「一番許せないのは利用者を巻き込んだ不正。よくこれを平気でやれたなというのが正直な感想です」

 給付金の不正受給を止めるには、行政側の監査体制の強化や抜き打ちチェックが必要だと話します。

 (関西福祉大学 谷口泰司教授)「長期的には当然ながらきっちりとした(チェック)体制を整えていく。短期的にはこれだけ不正が全国で相次いでいる、就労継続支援A型B型事業所、放課後等デイグループホームに関しては一定の抜き打ち的な監査、立ち入りという部分が必要」

 八尾市は、市が支払った給付金にペナルティなどを加えた約2.4億円について返還請求を行ったということです。