2022末に中断していた「全国旅行支援」が割引率を引き下げて、10日再開しました。青森県内では今回からクーポンは紙ではなく電子化されましたが、宿泊施設ではトラブルが相次いでいます。
10日から3月30日まで実施される全国旅行支援。青森市郊外にある酸ヶ湯にもさっそく客が訪れています。今回の割引率は20%で、割引金額の上限額は交通費込みの旅行商品で1泊5000円に引き下げられました。また、買い物で使えるクーポンは原則、電子クーポンに変更となりました。利用者自身が専用サイトに登録しなければならず、スマートフォンの扱いに慣れていない人は戸惑う様子が見られています。
※愛知県から訪れた70代女性は
「大変でした。本当に大変でした。急いできのう夕方登録して、登録してこないと割り引きがきかないというので」
施設側も、対応に苦慮しています。酸ヶ湯温泉では館内の売店など3店舗でクーポンが使えますが、決済に使う二次元コードは10日午後に1店舗分だけが届きました。さらに、決済のシステムが館内の端末に対応しておらず、現場は混乱しています。
※酸ヶ湯温泉 高田さん
「端末のOSが対応していないというので、どうしようかなと焦っています。やっとできるかなと思ったら、やっぱり問題が起きましたね。当日までわからないのはつらいですね」
こうした中、青森県は10日、スマートフォンを持っていない人などを対象に年末までの旅行支援で使っていた紙のクーポン券を暫定措置として1月22日まで代用すると決め、宿泊施設へ通知しました。初めてとなる電子クーポンで混乱が広がっています。
また、こちらも予期せぬトラブルに見舞われています。岩木山の麓に位置する弘前市の「嶽(だけ)温泉郷」です。温泉旅館が7軒立ち並ぶこちらの温泉街では、温泉の源泉の温度の低下と湯量の減少が起きています。
※嶽温泉旅館組合 小嶋庸平 代表
「夏ぐらいから調子が良くない感じはしていましたが、年末から急速に温度が下がりまして、温泉施設としては浴用に耐えられないくらいの温度になってしまっています」
各旅館に引き込んでいるお湯の温度が12月28日急激に下がり、80℃以上あった熱めのお湯は50℃程度となり、今シーズン営業していた6軒すべてが宿泊客の受け入れ停止を余儀なくされています。このうち3軒は全国旅行支援に参加予定でしたが、客を迎えることができなくなり肩を落としています。
※嶽温泉旅館組合 小嶋庸平 代表
「とてもつらい状況です。何とか早い復旧を望んでおります」
今は源泉地へと続く道が雪のため通れないため、復旧に向けて弘前市に協力を要請しています。














