東南アジアを舞台に、日本人も巻き込まれる特殊詐欺の被害が広がっています。「旅行に誘われた」、その言葉を最後に消息を絶った中国人の男性。母親は「詐欺グループに捕らわれている」と訴え、国境を越え行方を捜し続けています。

“旅行”のはずが…消えた息子を捜し続ける母

SNSで息子についての情報提供を呼びかける中国人の女性。1年前、息子がカンボジアに連れ去られたと訴えています。

女性に会うため中国南部の広東省広州市へ向かいました。

柏秀桃さん(49)。18年前に夫を病気で亡くし、家政婦として働きながら生計を立てています。

柏秀桃さん
「いまは手がかりもなく、連絡も取れません。どれだけ泣いたか分かりません。本当にどうしたらいいのか…」
「これは旅行の時の写真です」

旅行が趣味だったという19歳の息子。行方がわからなくなったのは2025年5月のことでした。

「SNSで知り合った人物から旅行に誘われた」との電話を最後に消息が途絶えたのです。

4日後、連絡がとれましたが…

柏秀桃さん
「2025年5月7日に、その人に騙されてカンボジアに連れて行かれました。現地のボスに『家族に無事だと伝えろ』と言われて連絡してきたそうです」

身分証やスーツケースは経由地のベトナムで捨てられ、カンボジアではスマートフォンでチャットをする仕事をしていると話したといいます。

中国メディアによると、年間7万人の中国人が連れ去られ、詐欺に加担させられているということです。

柏秀桃さん
「息子よ、お母さんは本当に苦しい。あなたを探すのがどれだけ大変か」