病院の再編をめぐり職員の4割以上が退職を希望している静岡市立清水病院。運営が民間に変わることで市側と職員側の溝は埋まっていません。この再編については通院する市民にも影響が出ると職員側は指摘しています。

<清水病院の職員>
「雇用保障、退職金の明確な取り扱い、子育てや介護をしながら働けるワークライフバランスの維持などを要求しています。我々の要求に対する回答としては不十分であると考えています」

切実な事情を訴えるのは清水病院で働く職員。静岡市の病院再編問題は出口の見えない状態が続いています。経営難に陥っている清水病院は年々赤字が拡大する見込みです。

<静岡市 難波喬司市長>
「仮に閉院をするというようなことになれば、そこでより大きな問題が発生することになります」

静岡市は地域の医療体制を維持するためとして、2027年4月からJA静岡厚生連が運営する清水厚生病院と一体的に運用すると発表しました。さらに、JA静岡厚生連を指定管理者として清水病院の運営を委託する方針です。

これに反発したのが清水病院の職員。再編によって公務員の資格を失いますが、今後について十分な説明がないとして職員アンケートでは4割以上が「退職したい」と答えています。

こうした中、静岡市は5月18日、初めて職員説明会を開きましたが…

<清水病院の職員>
「市民への負担がどれほど増大するのか具体的なシミュレーションや説明が一切されておりません」

職員が危惧しているのは、処遇の変化だけではありません。市は、清水厚生病院の入院機能をなくして清水病院に集約する方針です。

現在、清水厚生病院では国の制度により紹介状なしで受診した場合でも初診料の追加負担はありません。しかし、入院機能の集約で400床規模の病院となれば、紹介状なしの患者には、7700円の初診料が必要となります。

職員は、地域住民の生活に直結する問題として住民説明会の開催を求めています。

<静岡市保健衛生医療課 望月健司郎課長補佐>
「地域医療をこれからも継続して守っていくための取り組みで、市民に大して何か悪い影響があるとは考えておりませんので、市民に対する説明会は検討しておりません」

市は6月も職員説明会を開き病床数や職員の配置など具体的な内容を示したうえで、10月に転籍の意向調査を行う方針です。

静岡市は6月から説明会に参加できなかった職員にも対応するとして個別の相談窓口も設置する予定です。市は今後、具体的な運営体制を示す方針ですが、理解を得られるかが焦点です。