2年前廃校になった島根県出雲市の東小学校。
その小学校を舞台にした映画がこのほど完成しました。監督もカメラマンも卒業生というこの映画。最後の在校生たちも出演し、なくなった母校の思い出が形に残りました。


出雲市の飯塚市長に映画の完成を報告したのは廃校になった旧東小学校の同級生で、様々な映画賞を受賞し活躍している堀内博志さんと原俊介さんです。

卒業生に映像の専門家が2人いるのだからなくなった母校を残してという声を受け、映画化がスタートしたといいます。

映画「東小学校」 堀内博志監督
「コロナの影響で廃校になってから映画の撮影が始まることになったので、もう、じゃあそれも映画の中に入れようと。」

当初はドキュメンタリ―の構想でしたが、コロナにより大規模な映画撮影ができないまま廃校に。
クランクインは1年遅れましたが、元在校生らが懐かしい校舎を舞台に撮影に臨みました。

映画「東小学校」 堀内博志監督
「自分の子どもさんとかお孫さんとかが東小学校。そういう世代を越えて学校を利用されていた方の思いとかもいろいろ聞きながら(構成した)」。

映画「東小学校」 原俊介撮影監督
「卒業生だったり、もう亡くなった方もそうなんですけど、何か今まで関わった方が皆さん(制作を)後押ししてくれたなっていう気はしてます。」

あえて台本を作らず自然体で動いてもらうことで、昔の学校に戻ったようにのびのび過ごす子どもたちの姿を残すことができたといいます。

旧「東小学校」に通った 坂本景野さん
「東小学校では普段こんな生活っていうか学校生活送っていたんだよっていう感じで見て欲しいです。」

少子高齢化の波にのまれ、いまはなき小学校の思い出を残す映画「東小学校」。
今年6月にも出雲市内で上映会を開くほか、国内外の映画祭に出展し夏には全国公開の予定です。