滋賀県大津市が打ち出した幼稚園教諭の“賃下げ”の条例案。週明けにも市議会本会議で否決される見通しです。

 15日開かれた大津市議会の委員会では、幼稚園教諭の給与水準を見直す条例案について話し合われました。

 待機児童が全国最多の大津市は、保育士不足を解消し職員の配置を柔軟にするため、幼稚園教諭と保育士を「教育保育職」に一本化しようとしています。

 しかし、幼稚園教諭の給与水準を保育士に合わせれば、幼稚園教諭の給与が実質的に“引き下げられる”ことになるとして、現場からは懸念の声が上がっていました。

 (大津市立平野幼稚園 井上真矢子園長 ※当時)「『子どものため』と思うから一生懸命頑張りたい人たちばかり。仕事として認められていないと職員が感じてしまうことによって、退職を考えてくれなければいいのになと願っています」

 市の方針に対して幼稚園教諭らが所属する労働組合は、今年1月に約6000人分の署名を提出し、見直しを求めていました。

 (滋賀県教職員組合 松崎有純執行委員)「かなり強引な形で進めていくことに憤りがあります」

 今年2月、大津市は幼稚園教諭の実質的な“賃下げ”条例案を市議会に提出しましたが、市議会は“議論が不十分”などとして、継続審査としていました。

 この間、市議会は現役の教職員らから直接意見を聴いたほか、市による説明会が6回開かれたといいます。

 (新和会 八田憲児市議)「審査のなかで明らかとなったのは、当事者の必要十分な合意形成がいまだ図られておらず、今後もその見通しが不透明であることであります」

 そして…

 (総務常任委 細川力男委員長)「原案のとおり、可決すべきものと決することに賛成の方は挙手願います。挙手少数であります。よって議案は否決すべきものに決しました」

 否決となったことを受けて教職員組合は、幼稚園教諭や保育士の待遇などについて、市と協議を進めたい考えを示しました。

 (滋賀県教職員組合 松崎有純執行委員)「子どもたちと、その子どもたちを支える保護者・教職員を大事にする、これからも大事にし続ける市であってほしいと思います」

 条例案は、週明け18日の市議会本会議で否決される見通しです。