政治家の“SNSで直接発信” メディアの役割低下に懸念

いまや為政者がSNSを活用するのは世界的な傾向です。

1日からベトナム、そしてオーストラリアで首脳会談を行った高市総理。その報告を、写真付きで、いち早くSNSに投稿。就任以来、ほぼ連日こうした発信をしています。

高市早苗総理(4月)
「タイムリーに今発信したいというようなこともありますし、リプライ機能から国民の皆様の声を直接受け止めることもできる」

為政者がメディアを介さず、直接国民に発信する現在の状況。片や、これまでメディアは、「ウォッチドッグ=監視役」としての役割を担ってきました。

例えば、政権による盗聴と隠蔽工作を暴いた「ウォーターゲート事件」の報道で、ニクソン大統領を辞任に追い込んだワシントン・ポスト。

また、ベトナム戦争に関する機密文書を入手し、政府が長年国民に嘘をついていた実態を明らかにしたニューヨーク・タイムズ。共に当時、ピュリツァー賞を受賞しました。

しかし、現在、こうしたメディアの役割低下が懸念される中、これから求められるものとは。

専修大学 山田健太教授(ジャーナリズム論)
「ネットの世界の場合、嘘であればあるほど面白く、面白い情報であればあるほど多数化し、真実化する。強いメッセージを発する人が出た場合、一斉にその色に染まってしまう。そういう状況が生まれている中で、今回のピュリツァー賞、ジャーナリズム界全体としては『今の状況は良くない』『変えなくていけない』という気持ちは強い。新聞やテレビは、『ジャーナリズムとは何なのか』ということにもう一度立ち返って、『表現の自由』を最大限活用して、いろんな声を取り上げていくってことが大事」

ネット偏重の傾向が加速する中、メディアは、信頼を取り戻せるのでしょうか。