去年3月に発生した最大震度6強を観測した地震で大きな被害を受け、休業が続いていた福島県相馬市の人気の食事処「齋春(さいはる)商店」。
「またあの海鮮丼が食べたい」という多くの人の声を受け、6日に仮店舗で営業を再開しました。

阿部真奈記者「地震の影響で休業が続いていた相馬市の『齋春商店』。きょうから営業を再開しました。店内にはこの日を待ちわびていた多くのお客さんが訪れています。」

新鮮な海産物などが味わえる相馬市の「齋春商店」。6日、仮店舗での営業を再開しました。

齋春商店・齋藤智英専務「きょうを迎えられてすごくうれしいです。生ものがお客様に出せるという喜びですね」


去年3月に発生した地震で、最大震度6強を観測した相馬市。
住宅の屋根瓦がはがれ、地面にも亀裂が入るなど大きな被害を受けました。

地震から10か月がたった今もその影響は続いていて、市によりますと、市内に36軒ある宿泊施設のうち、16軒が休業を余儀なくされています。

「齋春商店」も、おととし2月と去年3月に起きた度重なる地震で、飲食店や旅館として使用していた建物は壁が崩れ落ちるなどの被害を受け、休業を余儀なくされました。

あれからおよそ10か月。齋春商店は「仮店舗」での営業を再開しました。

お店には、この日を待ちわびていた多くの人が訪れ、新鮮な魚介類を使った海鮮丼などを味わっていました。

福島市から来た客「おいしいですよ。(休業前は)1か月に4、5回福島から来ていた」
福島市から来た客「最高。諦めていたんだね、いつも齋春さんやっていなかったから」

齋春商店・齋藤智英専務「半年以上お客様に生ものを食べさせてあげられなかったので、海鮮丼や刺身を食べさせるお店にしたい。妥協しないでいいネタを提供していきたい」

度重なる困難に見舞われながらも、再び立ち上がった「齋春商店」。多くの人の笑顔に励まされながら、完全復活を目指します。

「齋春商店」は現在は仮店舗での営業で、元の店舗は今月から解体工事が始まり、2年後の再建を目指しているということです。