気象庁が特に力を入れる「キキクル」もリニューアル
③「キキクル」(危険度分布)に「浸水+洪水」を導入
気象庁は2017年から、低い土地の浸水、土砂災害、洪水の危険度が地図形式で表示される「危険度分布」の運用を始め、その後「キキクル」という愛称がつけられました。見たい地域を拡大して表示することができ、危険度が白(洪水は水色)・黄・赤・紫・黒の5段階で表示されます。それぞれの色は白(水色)=今後の情報に留意、黄=警戒レベル2、赤=警戒レベル3、紫=警戒レベル4、黒=警戒レベル5に対応していて、例えば紫が表示されれば警戒レベル4の避難指示が発表される目安ととらえることができます。浸水と土砂災害は1キロメッシュの格子ごとに危険度が判定され、洪水については流路ごとと1キロメッシュ形式で表示されるものの両方があります。
今回の改正では、浸水と洪水の危険度を重ね合わせた「大雨」キキクルが表示できるようになり、この図では格子ごとに浸水と洪水で危険度の高い方の色が表示されます。また、浸水キキクルを格子で表示したうえに、河川の危険度を流路で表示するパターンも選択できるようになりました。なお、今回のシリーズ②の記事で解説した水位周知河川やそれよりも小規模な河川で大雨警報などが出される場合は、洪水キキクルと浸水キキクルを見比べることで、氾濫と浸水のどちらの危険度がより高まっているのか確認できます。
キキクルは、大雨が予想される際にチェックしていれば、自分の住んでいる所などの危険度の高まりを視覚的に把握できるのが特徴です。警戒レベル4に相当する紫の出現などをプッシュ通知で知らせてくれる防災アプリも様々な企業からリリースされていますので、活用してみてはいかがでしょうか。
これらの情報はいずれも、体系整理された「新たな防災気象情報」と同様に5月28日の午後から提供が始まります。2023年6月2日には梅雨前線や台風の影響で東日本から西日本にかけての太平洋側を中心に大雨となり、線状降水帯が発生した地域もあるなど、この時期から大雨になることも十分にあり得ます。3回シリーズでお伝えしてきた「新たな防災気象情報」関連の記事ですが、①②の記事も参考にしていただき、様々な情報を正しく理解・活用して、大雨災害が迫ってきた際には正しい避難行動がとれるようにしてください。
▶【徹底解説】気象庁の「新たな防災気象情報」導入まで1か月~何がどう変わる?大雨などの際に適切に避難できるよう理解すべきポイントは<3回シリーズ①>
▶【徹底解説】気象庁の「新たな防災気象情報」導入まで1か月~氾濫確認前に「氾濫発生情報」も&「空振り」多い土砂災害の警報を見直し<3回シリーズ②>














