北海道公安委員長の発言全文「道警幹部を通じてお詫びの意」
令和8年度最初の警察署長会議の開催にあたり、北海道公安委員会を代表して一言ご挨拶を申し上げます。
本日ご出席の警察署長の皆様が、それぞれの任地において、道警察の基本理念である犯罪や事故のない安心して暮らせる北海道の実現に向け、部下職員とともに日夜奮闘されていることに対し、心から敬意を表するとともに御礼を申し上げます。
まず初めに、適正な行政処分の実施についてお願いいたします。
先月の最高裁判決により、銃刀法の行政処分において、鳥獣被害防止特措法の趣旨を事情として考慮できると示されました。公安委員会では、銃刀法以外にも、道交法等に基づき、国民・道民生活に深く関わる行政処分を実施しております。当委員会としても、当該判決を重く受け止め、可能な限り速やかに原状回復を図るとともに、これまでの行政処分取消判決時の対応も踏まえ、原告の方に道警幹部を通じてお詫びの意を伝えたところであります。各種行政処分の事務に携わる職員各位にあっても、適正な事務の実施をよろしくお願いいたします。
次に、道内の治安情勢を受けた道警察の取組についてお願いいたします。
近年、刑法犯認知件数は増加傾向にあり、特に特殊詐欺の被害は本年も認知件数、被害額とも高い水準にあるなど、道民の体感治安を悪化させる大きな要因となっております。
また、交通死亡事故は、昨年からほぼ半減しているものの、亡くなった方のほぼ半数が75歳以上の高齢者に集中しているなど、引き続き厳しい状況にあります。
このように課題が山積している情勢を踏まえ、昨年11月、道内の公安委員会と道警察が協議を行い、令和8年道警察重点目標等を策定したところであり、本日はそのことを踏まえ、特に3点お願いを申し上げます。
1点目は、匿名・流動型犯罪グループの取締りであります。
全国的に匿名・流動型犯罪グループによる特殊詐欺や強盗事件が発生しており、道民にも大きな不安を与えております。皆様におかれましては、そうした犯罪グループの実態解明、取締りにあたり、この春に新設されたサイバー局を含む道警察全ての部門間の連携を強めていただくとともに、道民が被害に遭わないための情報発信についても引き続きお願いをいたします。
2点目は、交通死亡事故の抑止であります。
近年は道外からの観光客数の増加に伴い、地理に明るくない方や長距離運転に慣れていない方が道内を運転する機会が増加しています。
そのような中、この4月下旬からの大型連休にかけては、新一年生が通学路に慣れ始め、新しい友達と外で遊ぶ機会が増える時期でもありますから、子どもの飛び出しによる事故なども心配されます。
皆様におかれましては、痛ましい交通死亡事故を1件でも少なくするために、地域の実態に即した指導、取締りのほか、この4月に始まった自転車に対する交通反則通告制度の周知はもちろんのこと、幅広い年齢層を対象にした広報啓発を引き続きお願いいたします。
3点目は、非違事案の防止であります。
昨年の懲戒等処分者数は前年に比べて減少したものの、本年に入り、警察職員が逮捕される事案が複数発生するなど、道民の道警察に対する信頼を大きく損なう事態となっております。
皆様におかれましては、自ら高い倫理観を持って範を示すとともに、部下職員が心配事やストレスなく仕事に打ち込めるよう勤務環境を整えるなど、ワークライフバランスにも目配りし、職員が一致団結して働ける職場環境を構築するとともに、非違事案の絶無を期していただくよう強くお願いいたします。
冒頭申し上げましたとおり、署長の皆様はそれぞれの地域における治安維持の最高責任者であります。
皆様が部下職員の先頭に立って、道民の安全・安心な日常の実現のため、これまで以上に奮闘されますことを切にお願い申し上げ、私の訓辞とさせていただきます。
【関連記事】
▶【関連記事】「生きたまま食われるんだぞ」“ハンターの魂”猟銃を奪われた男性が最高裁で弁論へ 警察官が立ち会って発砲したのになぜ?
▶【関連記事】原告ハンターが逆転勝訴「全国のハンターに対して裁判長が理解を示してくれた」猟銃取り消し訴訟 最高裁が処分取り消しを命じる














