2009年に創設された「地域おこし協力隊」。隊員の数は、8000人近くまで増え、北海道では全国最多の1300人を超える隊員が活動しています。

そんな中、自分の強みを生かした「提案型の隊員」が増えてきています。

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北海道長沼町の地域おこし協力隊員
「カーペットの上に敷くと部屋の雰囲気を変えられる」

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地方に移住してマチの活性化に取り組む「地域おこし協力隊」。
いま注目されているのが、隊員自らが活動内容を提案する「フリーミッション型」の活動です。

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長沼町 政策推進課 高田和孝 係長
「役場の職員では気付かないような地域活性化を提案してもらって、地域の課題解決に違うアプローチができるものを採用しています」

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制度開始から17年。
マチの課題と自分の得意を結びつける、今どきの地域おこし協力隊を「もうひとホリ」します。

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人口約1500人の小さな町、北海道空知地方の北竜町。
夏には、一面に咲き誇る「ひまわり」を見に、多くの観光客が訪れます。

高月将行さんは、2025年4月に北竜町の地域おこし協力隊に採用されました。

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北竜町 地域おこし協力隊員 高月将行さん(23)
「僕の活動は訪れたお客様とかを(ひまわりを)バックに撮影したりとか、ひまわりまつりの様子を撮影して(編集で映像を)つないでいる」

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「地域おこし協力隊」の任期は最大3年で、自治体と雇用契約がある場合は「会計年度任用職員」として扱われます。

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働き方には募集段階から活動内容が決められている「ミッション型」と、隊員自らが活動内容を提案する「フリーミッション型」があり、高月さんの場合は「ミッション型」として、自治体からの依頼を受け、特技を活かしてマチの魅力を伝える動画を作っています。

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北竜町地域おこし協力隊員 高月将行さん(23)
「イベントの映像だったらこういうイベントがあるんだとか、ひまわりまつりなら『めっちゃきれい どこ?』で答えが北竜町っていう」

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一方、同じ北海道空知地方の長沼町です。

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長沼町地域おこし協力隊 兼松成伍さん(23)
「ここ1ヶ月でこれを改築したんですけど、居抜きのもともとスナックで、3月1日ぐらいから作業を始めた。改築とかもしたことなくて、わからなかった」

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横浜出身の兼松成伍さん。
隊員自らが活動内容を提案する「フリーミッション型」の隊員として採用されました。

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長沼町では、3年前から「フリーミッション型」の隊員募集を始め、兼松さんは大学卒業後すぐに地域おこし協力隊として長沼町に移住。
商店街の一角で営業していたスナックの空き店舗を、約1か月かけて改装し、趣味の一つであるユーズドファッションを集めた古着店を開きました。

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長沼町地域おこし協力隊 兼松成伍さん(23)
「デニムとかが結構好きなので、そろえたりだとか。スウェットとかラフに着られる感じのものをそろえている」

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オープン初日。
30分後の開店に向けて大忙しです。

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長沼町地域おこし協力隊 兼松成伍さん(23)
「(Q.なんの作業を?)値付けですね。値段をつけていなくて」

値付け作業を終えて、いよいよ開店です。

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地元客
「おめでとうございます」

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地元客
「お店がたくさんできることによって、長沼全体が盛り上がってくると思う」

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移住してから知り合った、地元客がネクタイを購入してくれました。

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長沼町 地域おこし協力隊 兼松成伍さん(23)
「自分で選んだものが売れるっていうのはすごく嬉しい」

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いま地方のマチが抱える課題のひとつに「空き家問題」があります。
兼松さんを採用した長沼町も、空き家を有効活用することで、再びにぎわいが戻ることを期待しています。

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長沼町 政策推進課 高田和孝 係長
「今回のように事業で空き店舗を借りて、事業を進めるのは地域にはありがたい。地域の活性化につながっている事業」

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長沼町 地域おこし協力隊 兼松成伍さん(23)
「あまりリスクなく3年間できる。自分の経験にもなります」

堀啓知キャスター:
その長沼町では3年前から提案型の協力隊員を採用しているということですけれども、みなさん外部から来ると新しい視点で、地元では気付かないところにも気づかせてくれますね。

YASUさん:
内側にいると気づかないものはいろいろありますよね、外から見ると発見があるでしょうから。古着屋さんの最初のお客さん、若い人が来るのかと思ったらベテランが来ましたね。

堀啓知キャスター:
おそらくですけど、古着屋さんがなかったんですかね。やっぱり地域にないもの、新しい風が吹き込んでくれたということですよね。

堀内大輝キャスター:
北竜町のミッション型で採用された高月さんは、情報系の大学を出て町でいろんなことをやるなかで、町から能力を買われて「ミッション型」で採用されたということです。一方で、長沼町の兼松さんは「フリーミッション型」。地域のニーズと自分の得意な分野をマッチングさせるというのがフリーミッション型。どちらもそれぞれいいんですけども、なかなか定住してもらうにはハードルがあるんですよね。
そちらをご紹介したいと思います。

堀内大輝キャスター:
長沼町ではフリーミッション型を始める前の2022年の時点で任期を終えた隊員9人のうち、定住したのは2人しかおらず、任期終了後の起業や定住が課題となっていました。そこで長沼町ではこんなことを始めました。

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堀内大輝キャスター:
長沼町では定住率アップを目指して、2025年4月に協力隊をサポートする一般社団法人を設立。中心部のコワーキングスペースを地域おこし協力隊の活動拠点として活用。協力隊OBの行政書士が、活動や起業に関する相談にものってくれます。地域の人とも交流が生まれ、関係構築につながります。また、国も2026年度から支援を拡充します。

堀啓知キャスター:
特に、OBの方なので悩みなど共通する部分もあるかと思います。「こうやってのりこえたよ」など教えてくれそうですよね。

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堀内大輝キャスター:
さらに、今年度から特例で活動期間を最大5年に延長することができるようになります。任期終了後に地場産業などの起業や事業承継を行うことが条件となります。また、起業や事業承継に関する補助金も、新たな雇用創出などの要件を満たす場合は、100万円から200万円に上限が引き上げられます。

堀啓知キャスター:
定住するために、環境を整えるというのは大事になりますよね。

アンヌ遙香さん:
個人的には最大5年に延長はかなり大きいと思っていますね。3年と5年って見えてくるものが全然違ってくるじゃないですか。人によっては誰かと北海道で出会って、結婚して子供が生まれて…と考えると「じゃあこのまま北海道に住もう」となれるのがこの5年という歳月じゃないかなと。だから色んな意味で、柔軟性のある対応があるというのはありがたいと思います。

堀内大輝キャスター:
3年だと事業を受け継ぐには短かったり、例えば農家さんだと技を教えるのにも時間がかかりますよね。過去にも、ミッション型だと地域に残りにくいという課題があって、得意分野を活かして自分がその土地に定住する土壌を固める時間がミッションに追われてなかなか作れないといったこともあったようなので、フリーミッション型では定住する環境を作れるといったメリットもあるそうです。

堀啓知キャスター:
強力大尉の方はほかの地域からやってくるので、孤立しないようにサポートすることで、地域に長く居続けていてほしいなと思います。