テレビ局には番組を観た視聴者から様々な声が寄せられる。TBSテレビの「視聴者センター」(カスタマーサクセス室所属)は、こうした声を集約し番組制作の現場にフィードバックさせるのが仕事だ。担当者が寄せられた“声”の一端を紹介する。
新年度が始まり、入社式や入学式など、新たな環境に身を置かれた方も多いことと思います。年度末の3月に寄せられた意見を振り返ると、新しく始まったり切り替わったりする事象や、終了するものごとへのご意見が多かったように思います。
TBSテレビの放送も、改編やリニューアル、新番組スタートの一方で終了する番組もあり、様々な変化を迎えます。そんな中、やはり長寿番組の終了には多くの声が寄せられました。
日曜昼の顔として実に長きにわたって放送を続け、ギネス世界記録™も達成した『アッコにおまかせ!』。昨年10月に40周年を迎えただけに、惜しむ声と感謝がたくさん届きました。
「存在感ある和田アキ子さんを旬の芸能人が囲んで進行するのが楽しく、毎週見ていました。時代の変化で大変なことも多かったと思いますが、長い間、日曜の昼を明るくしてくださり本当にありがとうございました!」(50代女性)
スタジオ観覧にいらした方もかなりの数に上ったことでしょう。そのときを懐かしむ声も多数寄せられました。
「30年ほど前、母とスタジオに観覧に行きました。目の前で芸能人の方々を見ることができて最高に幸せだったことを覚えています。母を初めての東京旅行に連れて行けて親孝行ができたと思っています。番組終了はとても残念で寂しいですが、和田アキ子さんと番組に関わったスタッフの方々に『ありがとうございました』とお伝えください」(60代女性)
また、長寿番組だけあって、二世代にわたる思い出を語る声も。
「自分が生まれる前から見ていた母親の影響で不定期ながら見ていました。長い間いい番組をありがとう」(30代男性)
「認知症を患って色々忘れていく父だけれど、日曜のこの番組だけは忘れずに、時間になると『見るぞ!』と言って起きて来ていました。私たち家族の苦楽を共にしてくれた番組でした」(50代女性)
番組の40年の歴史を振り返ることで、自分自身が経てきた時間にも気づかされますね。
「出演者一同が軌跡を懐かしむ様子が涙の連続でした。デビュー当時からの和田アキ子さんを知っている者にとっては、心意気がデビュー当時と変わらず魅力的です。全員合唱で『あの鐘を鳴らすのはあなた』を披露したのも最高でした」(50代)
視聴者センターには様々な番組について、時に厳しい声も寄せられますが、一方で、このように温かいメッセージも届きます。どちらも番組を毎回楽しみにしてくださる多くの方の深い気持ちがあることを実感しました。
もう一つ、こちらは4月から始まった火曜ドラマ『時すでにおスシ!?』に励まされたというご意見をご紹介します。子育て最優先で生きてきた女性が、久々の自由に戸惑いつつも“第二の人生”を模索する姿を描くドラマです。
「1年半前、愛犬を亡くしました。数年間は介護が必要で、自分の時間などなかったのですが、突然『ポツン』と独りになってしまい、『どう生きて行けばいいのか?』と・・・ドラマと同じ状態でした!このドラマを見て、心のモヤが少しだけ晴れました!続きも楽しみにしています」(50代 女性)
放送が誰かの心を軽くしたり、そっと支えたりしている。こうした声をいただくことは、番組制作現場はもちろん、私たち視聴者センターにとっても勇気づけられる嬉しいプレゼントだと、改めて感じています。
〈執筆者略歴〉
浜崎 由佳(はまざき・ゆか)
1995年TBS入社。
ラジオ局、報道局、事業局などを経て、編成考査局。現在カスタマーサクセス室長。
【調査情報デジタル】
1958年創刊のTBSの情報誌「調査情報」を引き継いだデジタル版のWebマガジン(TBSメディア総研発行)。テレビ、メディア等に関する多彩な論考と情報を掲載。原則、毎週土曜日午前中に2本程度の記事を公開・配信している。














