高校進学のため親元を離れた子どもたちが暮らす群星(むるぶし)寮。今年は38人の生徒が入りました。新たな“家族”となる仲間たちとの出会いの様子を取材しました。

県立離島児童生徒支援センター、群星寮。高校の無い離島から沖縄本島に進学する高校生を支援するため10年前に開設されました。114人の高校生が親元を離れ、ひとつ屋根の下で暮らしています。寮費は1日2食つきで3万7300円。ひとり5帖の個室が割り当てられます。

この日は新入生38人が初めて顔を揃え、入寮式が行われました。

南大東出身の生徒:
「自分は朝起きるのが苦手なので、みんなで一緒に起きるのを頑張りましょう」

北大東出身の生徒:
「皆さんと仲良くなれるよう、ムードメーカーとして頑張っていこうと思っているので、よろしくお願いいたします。」

多良間出身の生徒:
「私は腕相撲が得意なので、挑戦があったら受けて立ちます。多良間の男子たちよりも強いです」

ひとりひとりの決意表明が終わると、すぐに友達の輪が広がっていました。

腕相撲が得意と言っていた多良間村出身の石原毘佳里さん、群星寮での初戦の結果は…。

石原さん:
「特技とられた。新しい特技考えて!」

北大東村出身のムードメーカー宮城一誠さんの部屋には、中学卒業時に教頭先生からもらったメッセージが飾られています。

宮城さん:
「『自らが決めしこの道堂々と、口笛吹きつついざや行け』って書いてあるんですけど、良い言葉だ、忘れたらダメだなと思ったんで、自分が一番最初に見るところに飾った」

さらに宮城さんには、どうしても実家から持ってきたかったものがありました。島を出るときに父親と相撲をとった角力着です。

「成長した姿を見せたかった父にギリギリ勝った。今までで越えたくても越えられない存在だったから本当に嬉しかった」

そんな宮城さん、将来は整体師として島の人のために働きたいと話します。

「北大東島はスポーツの行事が多い。けがした人を治すのは病院だが、病院は小さい。医療系の道に進みたいと思っている」

群星寮は、開所から10年で259人が巣立っていて様々な分野で活躍しているということです。

新生活のスタートを切った38人。ここでの出会いや経験が、一生の宝物になっていくでしょう。