静岡県御前崎市にある浜岡原発の再稼働をめぐり、中部電力のデータ不正問題が発覚してから3か月余り。
いまだ原因究明に至っておらず、地元関係者との信頼関係が揺らぐ中、専門家は「徹底した調査と情報公開が必要」と指摘しています。
<原子力規制委員会 山中伸介委員長>
「事実確認が十分できていないというところで、我々がほしいデータがなかなか手に入っていない。中部電力には誠実に対応して頂ければと思っているところです」
浜岡原発のデータ不正問題で原子力規制委員会の山中委員長は4月8日の会見で中部電力に改めて注文を付けました。
御前崎市にある浜岡原発の再稼働審査をめぐっては、中部電力が耐震設計のデータを不正に操作して地震の揺れを意図的に小さくみせた疑いが発覚しています。
<中部電力 林欣吾社長>
「方法(1)は遅くとも2012年頃から2021年頃に105ケースで行われていた」
中部電力が3月末、原子力規制員会に提出した報告書によりますと、データの不正は再稼働審査に提出した225ケースのうち、少なくとも108ケースに及ぶとされます。
不正は遅くとも2012年以降に始まり、2018年に内部通報があったにもかかわらず、2021年まで繰り返し行われたということです。
<中部電力 林欣吾社長>
「当社と独立して徹底してやっていただいていますので、具体的な審査の内容、スコープ(範囲)、スケジュール等には一切知らされておりません」
中部電力は、外部の有識者による「第三者委員会」をつくって調査を始めましたが、「独立性」を理由に調査の進捗すら把握していないと主張します。
この「待ち」の姿勢が、問題を長引かせている一因とも指摘されています。
浜岡原発が立地する周辺地域の市長はー
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「ただ2012年から(不正があった)というのは、これは非常に遺憾というか残念というか、そういう体質がずっとあったのかというところが、大きく信頼を失ったというふうには思っていますね」
原子力政策に詳しい専門家は、中電側の主体的な対応が不可欠とみています。
<龍谷大学 大島堅一教授>
「明らかになっていない事実は、まだ確定していないと書かれているので、少なくともそこについては徹底して社内で内部調査すべき」
原子力規制委が「不正」と断じているにもかかわらず、いまだに「不適切事案」と表現している中電についてはー
<龍谷大学 大島教授>「いまだに不適切事案と言っている事自体が問題で、データを明らかに改ざんしているわけで重大性を認識していない」
不正の事実確認が進まず、停滞が続いている浜岡原発の再稼働審査。信頼の回復には中部電力の主体的な取り組みが求められています。














