もともと止血剤としての開発を目指していた

──SPGー178の研究はどのような内容だったのでしょうか。

(成瀬恵治教授)
「SPG‑178 は 中性pHの自己組織化ペプチドハイドロゲルで 従来のRADA16(酸性)と比較して、組織障害の懸念が少ない配列(中性での使用が可能となる点で、細胞・組織に対して障害が起こりにくい)を発明しました(論文: "The mechanical stimulation of cells in 3D culture within a self-assembling peptide hydrogel," Biomaterials, 2012, 33(4), 1044-1051.)。

その後、SPG-178の臨床での使用をいろいろ検討しました。当初はラット肝臓切開モデルで止血時間が有意に短縮、透明で非粘着性のため術野が見やすい、等の特徴を持っていたので止血剤としての開発を目指しました。

しかし、その過程で様々な適応があることがわかってきました。そこで、私が主催の臨床ペプチド研究会を立ち上げ、名古屋大学、大阪大学、岡山大学などからなるコンソーシアムで、SPG-178の可能性を探りました」