「料理を作りたくなくなった」

「こんにちはきょうはよろしくお願いします」

福岡市に住む田中綾子さん(53)です。

3年前、一人息子の祐輔さんが海外の高校へ留学。
それをきっかけに、心と体のバランスを崩しました。

田中綾子さん
「こっち(子供部屋)からよく靴下が出てきました。最初はもう掃除もしきらなかったんですよ。掃除をしないとと思って(部屋に)入るでしょ。入ったら涙が出てくるんですよ。変でしょ、変だったんです」

さらに、時間は十分あるにもかかわらず、15年間欠かさなかった食事作りが急にできなくなりました。

田中綾子さん
「15年間ずっと『何食べる?』って言って、買い物行って、そして作って急いで食べさせてというのがなくなると、なんかぽかーんとなってしまって。作る時間はあるのに、まず私はご飯を作りたくなくなった」

夫は単身赴任が長く、息子中心の生活を送ってきた田中さん。

世話を焼く相手を失ったことで、自分自身の存在意義までもが見えなくなったといいます。

田中綾子さん
「誰かのために一生懸命やってたことがなくなって、何か存在意義がなくなったというか。なんだか今までに経験したことがないような、悲しいでもないんですよね・・・空虚感ですよね」