浜岡原発の再稼働審査をめぐるデータ不正問題で、中部電力は3月31日、事実関係をまとめた報告書を国に提出しました。一方で、第三者委員会の調査結果はまだ出ておらず、地元の御前崎市議会からは、報告内容が不十分と厳しい意見が上がりました。

<中部電力原子力本部豊田哲也本部長>
「ご報告申し上げます。よろしくお願いします」

浜岡原発の再稼働審査をめぐっては、中部電力が耐震設計のデータを不正に操作して、地震の揺れを意図的に小さくみせた疑いが発覚しています。

中部電力は今回の問題の報告書を提出期限の31日、原子力規制委員会に提出しました。

<中部電力林欣吾社長>
「現時点で事実として、認定・報告できる事項と当社の対応の方向性を報告するものであります」

報告書の提出後、中部電力の林社長が会見を行いました。

データ不正は遅くとも2012年以降に始まり、2018年に内部通報があったにもかかわらず、2021年まで行われたと説明しました。

<中部電力林社長>
「再び信頼される企業へ生まれ変わるため、不退転の覚悟を持って、全力で取り組むことこそが信頼回復につながるものと考えており、広く社会の皆様からの強い不信を招いていることについて心より深くお詫び申し上げる」

信頼回復に向けた対応の方向性については、▼意識・行動の変革、▼組織・風土の変革、▼ルール・仕組みの強化の3つの柱を挙げました。

地元の御前崎市には中部電力の幹部が訪れ、市議会に対して今回の報告内容を示しました。

説明を聞いた御前崎市議からはー

<御前崎市議>
「第三者委員会の結果が出ない限り、確実な情報を聞くことができない状況で、今回のような報告は意味があまりないのではないかと感じました」

<御前崎市議>
「丁寧な言い訳にしか聞こえないですよ。対応の方向性として『意識・行動の変革、組織・風土の変革、ルール・仕組みの強化』こんなの今までやってなかったんですか」

県庁では、中部電力静岡支店が県危機管理部に概要を報告しました。

<酒井浩行県危機管理監>
「中部電力の行った不正行為は、県民の信頼を損なう非常に重大な事案である。今回の報告が限定的だということですので、重大性に鑑み、引き続き、事実関係や原因の究明、再発防止策の検討を」

中部電力の信頼回復に向けた道のりは、険しい状態が続きそうです。