「陸上一家」のサラブレッド

玲奈さんは徳島県の徳島市と鳴門市に隣接する板野郡北島町出身。父・竜也さんと母・広恵さんは共に元実業団の選手で、兄・龍輝さん(高2)と姉・莉菜さん(中1)は現役の陸上部だ。生まれた時から陸上が身近にあった玲奈さんは、兄・龍輝さんの練習や大会を見た事がきっかけで、小学3年から本格的に競技を始めた。現在は父の指導のもと、週3日、兄や男子中学生と一緒に練習に励んでいる。元大塚製薬の陸上部で、2002年にスリランカのコロンボで行われたアジア選手権に3000m障害の日本代表として出場した父の竜也さんは、娘について「回転のリズムの速さとか足の運びとかは一番理想的に近い」と語る。早すぎる成長は、時に大きな故障にも繋がりかねない。竜也さん自身が選手時代に出来なかった反省や経験を指導の中でいかしている。

左から兄・龍輝さん、玲奈さん、父・竜也さん、姉・莉菜さん、母・広恵さん

竜也さん:僕は長いジョグとか基礎的な練習が嫌いで、インターバルや試合が好きでした。それだけでも積み重ねられますけど、土台がないとすぐ崩れるなという。ゆっくり長く走れれば、基礎体力がついて練習で余裕度が出てくるので、スタミナがつくような状態を意識しています。自分ができなかったことをやれば強くなるだろうという思いはありますね。嫌々やったら続かないと思うんですけど、でもそれはなくて、楽しくやっているから、良かったなと思います。きついときはちゃんと話し合って、「今どこか悪い?痛い?」と聞いたら「違和感がある」「じゃあやめとけ」とすぐにやめさせる状態でやっているので。周りから見たら、もうがんじがらめで練習も厳しくて食事制限もしているレベルだろうと思われている時もありますけど、全然です(笑)。

走るモチベーションについて、玲奈さんは純粋な喜びを口にする。

玲奈さん:陸上は自分との戦いです。速く走りたいという気持ちがあるし、大会で自己ベストが出たときに、家族や周りの人から褒めてもらったときが嬉しいです。
練習後のケアは、父からアドバイスをもらいながら、自身で考え、柔軟体操やマッサージをかかさずに行っている。競技から離れれば、食べたいものを食べて、ダンスの動画を見て踊って楽しむ普通の小学生らしい姿も。ちなみに好物は、唐揚げとコーラ味のグミ、果物ではマンゴー、パイナップル、みかんやいちごが大好きだそうだ。