アイヌの女性が心を痛め「歴史を塗り替える」と涙

研究者がほかにも問題点として指摘するのは、北海道旧土人保護法を称讃するパネルです。

縄文文化にルーツをもちながら独自に発展してきたアイヌ文化。

1869年、明治政府は蝦夷地と呼ばれていた土地を「北海道」と改め開拓します。

国家に編入されたアイヌは土地を奪われ、生活習慣も事実上禁止されました。

アイヌが困窮を極めると、1899年「北海道旧土人保護法」が制定されましたが、その後もアイヌは差別的な扱いを受け続けました。

丁寧に展示を見ていた山下さん。一番心を痛めたのは、このパネルでした。

アイヌ民族 山下明美さん
「『至れり尽くせりの旧土人保護法』と書いてあるんだよ。もう頭に来てさ。歴史を変えるってこういうことなんだと本当にびっくりした」

涙を流す山下さんに対し、パネル展を支持する女性からはこんな意見も…。

パネル展を支持する女性
「どうして反対側のパネル展をやらないんですか?これが間違っているのなら逆側のパネル展をやったらいかがでしょうか?」

アイヌ近現代思想史の専門家は、誤った解釈に基づくパネル展自体が差別を助長すると批判します。

アイヌ近現代思想史を研究するマーク・ウィンチェスターさん
「アイヌ文化は野蛮であり、アイヌの生活は不潔で未開、だから同化政策は必要であり、むしろ恩恵であったという物語がパネル展の中で作られていた