偏見や差別の中で詩を書き続けた金時鐘さんも

客席には、加藤さんと交流のある詩人、金時鐘(キムシジョン)さんの姿も。

金さんは、1929年、日本統治下にあった釜山に生まれ朝鮮戦争後、軍事政権下にあった済州島での凄惨な弾圧から両親と離れ、ひとりで日本へ逃れました。

在日朝鮮人に向けられる厳しい差別や偏見の中で詩を書き続けています。加藤さんも、また日本統治下のハルビンで生まれました。

昨年、済州島を訪れた加藤さんがその思いを詩にして、金さんが翻訳しました。
金さんは、加藤さんの詩には芯があるといいます。

(金時鐘さん)
「加藤さんは力んでいったりアピールすることはしない歌手。詩人ですね。蓄えがよっぽどあるんだわ。ひらりとさらりと物いうけど言葉の芯みたいなものをちゃんと出すんだね。やわらかい言葉で」

(金さんの翻訳した歌詞を歌う加藤登紀子さん)
「憎しみ合うことがあるなど誰が想像できますか
あの夏の日から
夢はその手を広げたまま
願いは永遠に変わらない
美しいこの島に」