今年、センバツ甲子園初出場を果たした福島県の只見高校野球部。

先日、只見高校を訪ねてみると、野球部の選手たちは、甲子園の経験をきっかけに見つけた新たな目標に向かって歩み始めていました。

只見高校野球部・長谷川清之監督「火を絶やさないように、私の後継者とか、こういう地でも指導ができる環境を作るのも一つ僕の夢かなと考えています」



今年3月、21世紀枠でセンバツ甲子園に出場した只見高校野球部。

聖地・甲子園での只見ナインの全力プレーは只見町民をはじめ、多くの人の胸を打ちました。

■雪で覆われたグラウンド「土の上で練習できない期間にレベルアップを」

あれからおよそ9ヶ月。

高橋広季アナウンサー「パラパラと雪が降っている只見高校です。グラウンドは積雪で見えません。雪の壁となっています」

雪で覆われるグラウンド。



そのため野球部員の姿は体育館に。

総勢11人の選手たちは、前向きな姿勢で体幹トレーニングに汗を流していました。



鈴木詠人主将「雪が多くて、練習場所が限られたり、土の上で練習ができない期間が長いのですが、そこを自分たちがマイナスになることはなくて、その期間に自分たちは体作りとかレベルアップして次、土の上に立ったときに周りの方々にレベルアップしたなと思われるように頑張っていきたい」



3年生が引退し、新たにエースを任されたのが2年生の酒井怜斗(れいと)投手です。



酒井怜斗投手「兄がいなかったら自分は野球を始めていなかったので大きい存在だなと思っています」

酒井怜斗投手の兄は、センバツ甲子園でエースとして先発のマウンドに上がった酒井悠来(はるく)投手です。

実況「センターの酒井怜斗がエース酒井悠来の弟です。兄弟で甲子園ということになりました」

当時、怜斗投手は、センターから兄の勇姿を見つめていました。

酒井怜斗投手「後ろから見ていてすごい自分のなかでは大きな存在というか、自分もピッチャーをやりたいと思っていたので、目指す場所でもあったので、自分も来年、あの場所で兄と同じところでしっかりピッチングができるように頑張っていきたいなと思いました」

”次は自分が聖地のマウンドに”

兄からエースのバトンを受け取った怜斗投手は誓います。

酒井怜斗投手「自分たちの世代で甲子園でピッチャーとしてマウンドで投げられるように頑張っていきたいと思っています」