山口県岩国市の酒蔵・獺祭が宇宙空間で醸造した酒のもろみが13日、ふるさとに帰ってきました。

トラックが岩国市周東町の獺祭、本蔵前に止まりました。

現れたのは宇宙から帰ってきた獺祭のもろみを厳重に梱包した積み荷です。フォークリフトで慎重に社屋内に運ばれました。

2025年10月26日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケットに酒米、もろみ、こうじ、酵母、水、そして宇宙専用の醸造装置を搭載。

ISS国際宇宙ステーションに輸送され、月の重力と同じような環境を再現して醸造試験が行われました。

「人類が月に住めるようになったとき、月で酒が飲める幸せを提供したい」

そんな夢を抱いて挑戦する人類初の試み獺祭MOONプロジェクトです。

ISSで2週間かけて発酵する間、地上でモニタリングを行い、発酵を終えたもろみは凍結保管されて地球へと帰還しました。

何重にも重ねられた保冷剤で厳重に温度管理された容器。桜井社長は厚手の手袋をはめて取り出しました。

獺祭 桜井一宏社長
「宇宙に行って帰ってきてですからね、なんか本当にお帰りって感じですよね。(酒が)できていると思いたい」

宇宙空間、月での重力で発酵できるかを確認することが今回の一番の目的でした。

獺祭 桜井一宏社長
「私たちとして宇宙に人類が広がっていく。そこにお酒がくっついていくというのは、すごくうれしいことだと思ってます。自分が(月に)行って飲む未来をどっかで夢みています。月見酒じゃなくて地球見酒をやっぱり飲みたいですよね」

温度を低く保つため公開時間は5分間だけで、再び冷凍保存されました。

3月24日に解凍し、その日のうちに搾って瓶詰めするということです。

1本100ミリリットルで価格は1億1000万円。買い手はすでに決まっているということです。