弁護側「2010年鑑定の正しさは証明されておらず、有罪の認定に使うことは許されない」無罪を主張

強盗傷害事件現場(福岡市博多区・2010年2月)

弁護側は、検察官が主張する各証拠について、それぞれ証明力等を争った。

特に、2023年に実施された再鑑定において、2010年鑑定の資料の残り及び再度本件ニット帽の9か所から採取した9点の微物を資料とするDNA型鑑定が行われたものの、多くが不詳又は不検出であったり、DNA型を言及できなかったりといった結果となっており、いずれも2010年鑑定の結果と不一致であることを指摘した。

弁護人は
「2010年鑑定の正しさは証明されておらず、これを有罪の認定に使うことは許されない」
と主張した。

また、中屋被告以外の人物(真犯人)が本件時に本件ニット帽を着用していたが、中屋被告が本件前にこれに触れる又は着用するなどしていた可能性を指摘した。

さらに、61歳女性の身体及び着衣並びに本件現場エレベーターの操作パネルから中屋被告のDNA型が検出されなかったことや、エレベーター内から中屋被告の指掌紋及び遺留足跡が認められなかったことを、被告人が犯人でないことの根拠として、無罪を主張した。

※この判決は前・後編に分けて掲載しています。
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