避暑地やハイキングスポットなどとして人気の美ヶ原高原について、松本市は新年度、ロープウェー建設の可能性を探る調査に着手します。


松本市・上田市・長和町にまたがり、日本百名山にも数えられる美ヶ原高原。爽やかな高原の雰囲気や、雄大な山々に囲まれた360度の展望が楽しめます。


松本市の観光統計では、去年1年間に訪れた人はおよそ40万人。

さらなる誘客へ、課題として指摘されてきたのが特に冬季通行止めとなる期間の「アクセス性」です。そこで今回、可能性が検討されることになったのが「観光ロープウェーの建設」です。


市は新年度の当初予算案に、ロープウェー建設の可能性を研究するため専門業者への調査委託費としておよそ1700万円を計上。現地調査や課題の整理、地元へのヒアリングなどのほか、事業化する場合のルートの候補やおおよその事業費の算定などを行ってもらうとしています。


実現すれば、年間を通じた誘客の拡大も期待されるロープウェーの建設。ただ早くも、懸念の声もあがっています。


県自然保護連盟 渡辺隆一会長:「ロープウェー建設はその貴重な自然と景観を著しく破壊するものであり許されません。強く計画の撤回を求めます」

建設に反対している市民団体は10日会見を開き、美ヶ原高原は、自然公園法で開発が厳しく制限される「第1種特別地域」であり、最も景観が美しい場所の一つだと指摘しました。


県自然保護連盟 渡辺隆一会長:「自然保護が叫ばれるこの時代に、新たにロープウェーをかけて自然を壊す、そこに大勢の人を呼び込む。そういうことが登山文化のこの長野県にふさわしいのかどうか」


市は今回の調査について、「あくまで実現可能性を探る段階」と説明していて、来年2月までに、調査結果の報告を受けるとしています。