東日本大震災の発生から11日で15年。「地震が来るとフラッシュバックする」福島県から自主避難している女性作家が新潟市にいます。原発事故の記憶を後世に繋ぐ…作品展に込められた思いを取材しました。
色鮮やかなパステルアートに。

新潟の海をイメージして作られたガラスアート。

今月7日から新潟市 西区で作品展を開いている高島詠子さんです。

高島さんは震災の5か月後、福島県の郡山市から新潟市に避難してきました。

【高島詠子さん(56)】「(3月は)人生を左右された3.11があるので、そろそろ近いなとか、今年で何年目なんだという思いをやっぱり考えてしまいますね」

高島さんが新潟市でこの時期に初めて作品展を開いたのは、2015年3月です。
高島さんが住んでいた郡山市は震度6弱を観測。

そして…

東京電力福島第一原発で事故が起きました。

【高島詠子さん】「至る所にこういう看板がたくさんあって、これが低くなったとか高いのか検討つかないくらいの。悔しいですよね。看板見るだけでね…」

東日本大震災からあすで15年。

当時の記憶は今も高島さんの脳裏に焼き付いています。
【高島詠子さん】「地震は来るとフラッシュバックする。手に汗出てきて」

高島さんが見せてくれたのは、新潟に避難してきた直後、原発事故への思いをつづった詩です。

「それは目に見えない、どれほど危険か分からないものでした。私たちは普通に生活しました。どれだけの人が危険にさらされたことでしょう」
この思いを絵に込めて描いたのが、「あの日空から」

記憶を風化させないために当時の状況を知ってもらうおうと、今回の作品展でも展示することにしました。
今も、柏崎刈羽原発から60キロ圏内に暮らしている高島さん。

今回の再稼働に、不安な気持ちは残ったままだといいます。
【高島詠子さん】「私たちのように原発の事故を受けて被ばくの怖さや、住むところを追われるという思いを誰にもしてほしくない」

新潟で迎える15回目の春。
今でも変わらない故郷 福島を思いながら、今回の作品展のタイトルは「めぐる春」にしました。

【高島詠子さん】「震災の時にれだけ大変なことがあったのに、何事もなかったように春はめぐってきて、きれいな桜が咲いたのを私すごく覚えている、記憶に。原発の事故があっても綺麗に咲くんだなって、新潟に来ても同じように季節が巡ってきて、春が来て、それと同じようにご縁も巡ってどんどん広がっていく。その感じを作品展で出したいと思って」

【来場者】「失礼します」
【高島さん】「ご無沙汰いたしております」

これまで作品展に訪れていた常連との再会で会場に笑顔が広がっていました。
【来場者(新潟市内から)】「絶対うれしい。お会いできてうれしいなと。いつまでも活動を続けていただきたいなと」

【来場者(新潟市内から)】「見ると切なくなる詩だが、15年ですよね。ずっと忘れないでいたい」

今回、高島さんが再び作品展を開いて伝えたかった思いがあります。
【高島詠子さん】「私自身もいろいろなことが風化して、思いや記憶も薄れていく中、もう一回思い出してもらえる機会になれば。題名に込めた思いと3月のこの時期なので少しでも福島に気持ちを馳せていただけたら」

原発事故の記憶を風化させないでほしい。

高島さんは、作品に思いを込め訴え続けています。














