これまでの人生や不安について話し合い、うまくやっていけない理由を探る

A受刑者
「もしだめだったら死ぬしかない」
札幌刑務所の刑務官
「自暴自棄になったらダメ、やれることがまだ時間が少ないとはいえあるから」

「当事者研究」と呼ばれるこの取り組み。犯罪を繰り返してしまう受刑者とこれまでの人生や将来の不安について話し合い、社会でうまくやっていけない理由を探す。
去年4月から毎月1回行われてきた。
60代受刑者「きょうは気分が悪い。精神が悪化、鬼みたいな」

去年11月。この日はA受刑者にとって8回目の「当事者研究」。だが、いつもと様子が違った。

北海道医療大学 鈴木和助教
「きょうの気分体調はいかがですか?」
A受刑者(60代)
「非常に悪いです」
グループホームに入居を断られた上、担当刑務官との面談もうまくいかず、腹を立てていた。

A受刑者(60代)
「悔しくて涙がぽろっと出て来たよ。悔し涙。それほどひどかったんだ」
北海道医療大学 橋本菊次郎教授
「いま腹が立っていると思うが、こういうことは今までもあった?」
A受刑者
「あるなんてもんじゃないよ。1回や2回じゃない」
「精神が悪化しちゃって、ニョキッと出てきた。鬼みたいな」
研究チームはこのやりとりに、A受刑者が犯罪を繰り返してしまう理由があるのではないかと考えた。
北海道医療大学 向谷地生良特任教授
「鬼になるということは時々やってくる?」

A受刑者(60代)
「貧困、いじめられっ子、父親からの暴力。性的虐待もあった。そしてこんなふうになった」














