かつて旧統一教会は、悪いイメージを払拭して新たに信者を獲得するために教団名を改名しようとしていた。だが当初それは許されなかった。ところが、ある時突然許可された。長年許されなかった教団名の変更が突如許可された裏には何があったのか“謎”とされてきた。しかし、今回番組はある文書を入手した。3000ページを超える膨大な文書には、謎の答えが実名と共に明記されていた…。

「私ばかりじゃなくて多くの自民党の若手議員は感謝してる」

番組が韓国の旧統一教会幹部から独自に入手したのは、教団の内部文書とされる『TM特別報告』。TMとはTrue Motherの略。実に3200ページ以上あるこの文書は、教団幹部が韓鶴子総裁に報告事項を上げるためにつくられたものだという。教団側はデタラメだというが韓国では政界工作の裁判で証拠採用されたものだ。中には自民党議員と教団との関係が事細かに記されている。例えば、教団との直接のかかわりを示す内容ではないが『高市早苗』という名前は32回登場する。

こんな記述もあった…「安倍元総理が私たちと近いという観点から見ると高市氏が自民党総裁になることは天の最大の願いです」など…。

教団側は事実とは異なる記載があるとして文書の信憑性を否定しているが、読み進めるとこれまで“謎”とされてきたことが明らかになってくる。その中のひとつが、社会問題化して名が通った「統一教会」というものから「世界平和統一家庭連合」への“名称変更問題”だ。

旧統一教会は2015年に教団名を『世界平和統一家庭連合』の改名している。それについて長年許可が下りなかった名称変更に許可が下りた経緯には政治家の関与があったのではと疑われてきた。だが真相は“藪の中”だった。

『TM特別報告』には、それが実名で記されている。

“日本の統一教会が家庭連合へと名称を変更するのに19年という歳月が費やされたことを考えると、まさに奇跡的な天の導きだった”

“家庭連合に名称変更する際、非常に大きな貢献をしてくれた国会議員です”

このような流れで紹介されているの自民党の国会議員。それが原田義昭元環境大臣(81)だ。どんな貢献があったのか、なぜ旧統一教会のために動いたのか…番組は本人に取材を申し入れた。すると原田氏は意外にも受けてくれた。

原田氏は、TM特別報告に自分の名前があることを最近知ってびっくりしたという。早速本題を切り出すと、2015年初めころ、教団幹部が相談に来たと明かした…。

自民党 原田義昭 元環境大臣
「要するに統一教会という名前が社会的にも問題となったために、それを隠すつもりじゃないだろうけどね、今このままじゃやっぱり広げていくのに色々障害なるので、名前を変えてイメージを変えたいと…。本来なら普通に変えられるところ文部科学省・文化庁に行くとなかなか“うん”と言ってくれないということから…」

訪れたのは当時教団の会長だった徳野英治氏と後に国際勝共連合会長となる梶栗正義氏。原田氏は複数回にわたり行政に働きかけたと明らかにした。

自民党 原田義昭 元環境大臣
「多少はね、名称変更について応援したのは事実ですけども…。1、2回くらい文部科学省の担当者にですね、まぁ…『よく話を聞いてくれ』というぐらいのことは申し入れたような…。宗教組織が名前変えたいといっても法律上別に制約するあれもなさそうだし…、ね。『よく話聞いてやってくれ』ぐらいのことは言った…」

なぜ旧統一教会の依頼に応じたのか…。原田氏は教団側からの選挙の協力に報いるためだったと言い、それは当然のことだと話した。

自民党 原田義昭 元環境大臣
「(なぜ依頼に応じた?)もう選挙のことばっかり心配で、勝共連合、統一教会の皆さんについては特に感謝しておりました…。お金払ってもなかなか来てくれないようなときに勝共連合の皆さんは非常にしっかりとした電話かけをやってくれたこと…。私ばかりじゃなくて多くの自民党の若手議員は感謝してると思ってます…」

安倍元首相銃撃事件以降、旧統一教会との接点があった自民党議員は180人と判明したが、既に死亡した人や引退した議員は調査対象には入っていなかった。原田氏に改めて政治家と教団の関係について聞いた…。

自民党 原田義昭 元環境大臣
「私は皆さんと同じで世話になったのは事実だろうと思います。ただその後、安倍事件の後にですねなかなか口に出して言いにくいような感じがありますから、まぁそれぞれの立場で判断しますけど…、私はやっぱり随分お世話になったことを、包み隠さずに言っていくことが大事なことではないかと…」