「春闘」が佳境ですが、来年度も「賃上げ」が広がりそうです。ところが、焦点である「実質賃金」のプラス転換に、イラン情勢が水を差す可能性が浮上しています。
UAゼンセン 永島智子 会長
「非常に積極的な内容となっている」
国内最大の産業別労働組合「UAゼンセン」。これまでの集計で、正社員が平均5.89%、パート社員が8.04%の賃上げと、前年を上回る水準で妥結したことを明らかにしました。
例えば、▼外食大手「すかいらーく」は正社員が平均5.28%、2万円余りの賃上げ。人手不足に悩む経営と、物価高対策を求める組合の考えが一致した形です。
UAゼンセン 永島智子 会長
「生活実感に基づいて、相当程度、交渉ができている」
実は、今年の「春闘」には大きな注目点があります。
それは、物価の伸びに賃金の伸びが追いつけるのか?つまり、4年連続のマイナスだった「実質賃金」がプラスに転換するかです。
ところが…中東情勢の悪化で原油価格は上昇し、円安もじわりと進んでいます。日経平均株価も、きょうは反発したものの、不安定な値動き。
インフレが進む一方で、企業活動に陰りが見えれば、“念願”の実質賃金プラスが遠のきかねない状況に経営者サイドも…
日本商工会議所 小林健 会頭
「実は憂慮しているところです。春闘も、昨年以上の賃上げで正のスパイラルに入ることを期待していた」
専門家も、賃金の先行きは不透明感が増していると指摘します。
みずほリサーチ&テクノロジーズ 井上淳 上席主任エコノミスト
「原油価格が企業収益を大きく下押しすることがないことを望む状況。これから26年半ばにかけて毀損するようであれば、ボーナスで調整せざるを得ない」
拡大する中東情勢での戦闘は日本の「賃金」の先行きにも不透明感をもたらしています。
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