「一人の時間」が詩を生む

──永瀬さんは、夜明けから日が暮れるまでずっと畑や田んぼに出て、自然の中で一人でいろんな思いを巡らせていたからこそ、いろんな気づきがあったのかなと想像します。

(若松英輔さん)
「やっぱり人っていうのはなんだろう、一人の時間っていうものをね、もっと大事にしていいと思う。

だから一人の時間で僕は申し上げるのは、例えばSNSを開いちゃうじゃないですか。もう一人じゃないんですよね。

現代は、実は一人になるのがとても難しいって言えるのかもしれない。だから、見えない形でほかの人と不用意につながっちゃう。

そうではなくて、一人でいるということは、自分自身とつながり直すってことでもあるわけですよね。

そういう時間から詩が生まれてくるというのは、もちろん言えるし、そういう時間が我々を詩に導くという言い方もできるんだと。

だから我々が一人の時間を持ちにくくなるということと、詩とつながりにくくなるってことは、とっても深くつながっていると思います」

永瀬清子さんの生家の窓から。