長野県内でスーパーを展開する「デリシア」が店舗の改装などの際、納入業者に従業員を派遣させて無償で商品の陳列をさせていたことがわかり、公正取引委員会が「警告」の行政指導を行いました。

公正取引委員会 藤岡賢史公正競争監視室長:「本日、公正取引委員会はデリシアに対して、納入業者に対する優越的地位の濫用について『独占禁止法に違反するおそれ』ということで警告を行いました」
公正取引委員会によりますと、デリシアは遅くとも2022年4月から2025年7月にかけて、17店舗で新規オープンや改装をする際、納入業者に従業員を派遣させ無償で商品の陳列作業などをさせていたということです。
対象となる納入業者は、のべおよそ180社、従業員は1100人ほど。長野市の上松店の新規オープンに際しては、160人以上が派遣されていたということです。
デリシア側は、納入業者に派遣費用を請求するように示していましたが、ほとんどの業者は、請求していなかったと言います。

公正取引委員会 藤岡賢史公正競争監視室長:「昔から皆さん請求していない、払ってもらっていないので、自分だけ請求するとなると取引に影響するのでは、請求していないライバル会社にとられてしまうのではと」
デリシアは県内に食品スーパー60店余りを展開し、民間の調査会社・東京商工リサーチによりますと、県内の小売業では2位の売り上げ高となっています。

公正取引委員会はデリシアが納入業者に対し、有利な立場を利用したものとみて「優越的地位の濫用」を規制する独占禁止法違反のおそれがあると判断しました。
公正取引委員会の調査を受けて、デリシアが2025年7月以降は、派遣費用を支払い、再発防止に取り組んでいることなどから行政処分よりも軽い行政指導となりました。
公正取引委員会から「警告」を受けたことについて、デリシアの佐藤一哉執行役員はSBCの取材に対し、「意図的に作業費用を払わなかったわけではない」としました。

その上で、業者側から請求がないことについて確認をせず、「結果的に、無償での作業が慣例化してしまっていた」と説明しました。

デリシア側は、「警告を厳粛に受け止め、再発防止に全力を尽くす」として、費用を適切に支払うための仕組みの見直しやチェック体制の強化を行ったほか、社員研修などを通じてコンプライアンス意識の向上に取り組んでいくとしています。














