支援打ち切りは「本質的な瑕疵(かし)有する」
その反対意見を書いたのは、判決を言い渡した三浦裁判長その人でした。
三浦裁判長の反対意見
「被災者にとって生活の基盤を失って避難するという経済的にも精神的にも困難な状況の下で、その居住の安定にかかる利益は、生存の基礎であって個人の尊厳及び幸福追求に関わる」
その上で、反対意見は、避難者への住宅の供給は「具体的な事情を適切に考慮して判断しなければならない」と指摘しています。
避難者側の代理人・柳原弁護士「居住の安定にかかる利益というのは、福島県のような地域で、復興住宅がたくさんできたことだけでは判断できないよってことを言っているんです。それを考えると、もっと広い範囲で、全国に散らばっている避難者に対応した、もっと広い範囲の住宅の供給状況を踏まえる必要があると」
さらに、2017年に、自主避難者への支援を打ち切った内堀知事の決定について、「避難者の居住の安定に係る利益を損なうという点で、本質的な瑕疵(かし)を有するものだったと言わざるを得ない」と断じています。
柳原弁護士「内堀決定の適法か否かについて判断を示したところが画期的といえば画期的。福島地裁も仙台高裁も一言もそんな検討してないもんですから」
判決の後の集会で、避難者を支援してきた団体の女性は、次のように述べました。
避難者を支援している熊本美彌子さん「私はこの三浦裁判官の判決(少数意見)というのを大事に大事にして、私たちは使わせていただくと。そして非常にみじめな状態にある避難者たちが、やっぱり自分たちの権利をきちんと主張できるようにしていきたい」

三浦裁判長は必要な検討が足りないため、二審の仙台高裁に審理を差し戻すのが相当とし、「居住の安定に資するための適切な仕組みの構築が望まれる」と注文しました。
一方、内堀知事は、「これまでの県の主張が認められたものと受け止めている」とコメントしました。判決が確定したことで、後続の裁判にも影響がありそうですが、一方で、少数意見で「欠陥があった」と指摘された点についても、向き合う必要があります。














