ミラノ・コルティナオリンピック™でウクライナの代表選手が、ロシアによる侵攻で死亡した選手らの写真をあしらったヘルメットで出場しようとし失格となった問題。この選手が、スポーツ仲裁裁判所に提訴する事態に発展しました。
12日に始まったスケルトン男子。11番目にスタートするはずだったウクライナ代表の選手がいました。ウラジスラフ・ヘラスケビッチ選手(27)です。
ロシアの侵攻で死亡した選手らの写真をあしらった“追悼のヘルメット”。
スケルトン男子 ウクライナ代表 ヘラスケビッチ選手
「私たちが今ここにいてスポーツやオリンピックを楽しめているのは、彼らの犠牲のおかげだ」
ヘラスケビッチ選手はこのヘルメットで公式練習に参加し、本番でも着用する意向でした。
しかし、IOC=国際オリンピック委員会は「政治的発言を禁じるオリンピック憲章に反する」として着用をやめるよう求め、12日、「規程の遵守を拒否した」として、ヘラスケビッチ選手の参加資格を取り消す決定をしました。
IOCは代案として黒い腕章の着用などを提案し、競技直前にはコベントリー会長が対面で説得にあたりましたが…。
IOC コベントリー会長
「残念ながら解決策を見つけることができませんでした。彼のレースを見たかったです。胸がつまります」
コベントリー会長は、「誰も彼のメッセージに反対しているわけではない」としています。
一方、ヘラスケビッチ選手は失格を不服として、CAS=スポーツ仲裁裁判所に提訴しました。
スケルトン男子 ウクライナ代表 ヘラスケビッチ選手
「どの規則に違反したのかわかりません。失格になった今でも、なぜなのか理解できません」
ウクライナからは反発の声が上がっています。ゼレンスキー大統領は…。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「政治的とは、オリンピックにロシアの旗が掲げられていることだ。IOCが真実を恐れ、混乱を引き起こしていることだ」
そして、首都キーウの市民からも。
キーウ市民
「オリンピックに参加する名誉・良心・尊厳を持つ人を失格にすることはできない」
12日、選手村を後にしたヘラスケビッチ選手。
スケルトン男子 ウクライナ代表 ヘラスケビッチ選手
「正しいと信じることを貫きます」
CASの審理は、日本時間のきょう夕方から始まるということです。
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