原子力発電所から出るいわゆる「核のごみ」の処分方法の研究を進める北海道北部にある幌延町の深地層研究センターに今月、新たな施設が誕生しました。
敷地の中を専用バスで移動。

藤田忠士記者(21日)
「鳥かごですね。狭いです。何人乗れるんだこれ」
幌延深地層研究センター戦略推進室 雑賀敦室長
「モニターがあります。ちょっと電気を消して見ますね」
沈黙の中、ゴンドラに揺られ5分。「その場所」に到着しました。
藤田忠士記者
「エレベーターが止まりました。ここが日本で人が立ち入れる場所として最も深い500メートルの所です」

この日、幌延深地層研究センターで完成したばかりの地下500メートル坑道が公開されました。
目に飛び込んできたのは前日の完成式典で使われた紅白の横断幕です。
藤田忠士記者
「地下500mなんですけども、気温は快適です。寒いとか熱いとかということはありません」

深さは、札幌のテレビ塔の3.5倍です。
藤田忠士記者
「上を見上げると。うあ~。見えません。なんか、丸い輪っかだけ見えますけど」
原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物=いわゆる「核のごみ」は、地下300メートル以上の深さで処分するのが国の方針です。

幌延深地層研究センター総務・共生課 星野雅人課長
「こちらが人工バリアの実物の模型で真ん中のガラス固化体の模型ですが、実際に使われると考えられる素材を使っています」
製造直後は、高い放射線量を放ち近づく人の命を20秒で奪う「核のごみ」。
人の生活圏から隔離する地層処分の技術を実際の深い地層で確認・研究するのがセンターの役割です。

坑道の高さと幅は、およそ5メートル。実際の最終処分場と同じです。
完成した坑道の長さはおよそ200メートルで上から見るとこんな感じ。では、ここでどのような研究が行われるのでしょうか。

幌延深地層研究センター戦略推進室 雑賀敦室長
「われわれは地下水が流れやすい場所、流れにくい場所、掘削の影響が残っている場所でも実際に地層処分が可能かどうかそういう所を研究している」

坑道では、地層処分後、万が一、放射性物質が漏れ出た場合に、どのように広がるのかを調べるため、地下350メートル地点と合わせて地質の調査が行われます。
坑道への放射性廃棄物の持ち込みは認められていません。

また、センターには深さに応じて4台の地震計が置かれていますが、地震の揺れは、地表に比べ深くなるほど小さくなるということです。
センターで現在決まっている研究は、3年後の2029年3月末まで。

研究が終わると施設は、埋め戻されることになっています。











