14年前の2008年、アフガニスタンでNGO・ペシャワール会スタッフとして、農業支援の活動中に拉致、殺害された静岡県掛川市出身の伊藤和也さん。両親が伊藤さんの遺志を継いで設立した「伊藤和也アフガン菜の花基金」が2022年12月末、解散することになりました。
<伊藤和也さんの父・正之さん(75)>
「自分たちだけでは到底できることではなかったですから、本当に感謝しています」
掛川市出身の伊藤和也さん。医師の中村哲さんが現地代表をつとめたアフガニスタンの復興を支援する団体「ペシャワール会」のスタッフとして、現地の農業支援に従事していました。
しかし、2008年8月、支援活動中に現地の武装グループにより拉致されたのち、殺害されました。31歳の若さでした。
伊藤さんはアフガニスタンに滞在した5年間、農業支援の活動をする傍ら、2000枚近くの写真を残していました。そこには、伊藤さんが愛情を注いだアフガニスタンの子どもたちの姿がありました。
事件から2か月後の2008年10月、伊藤さんの両親はアフガニスタンを豊かな国にしたいという伊藤さんの遺志を継ぎ、「伊藤和也アフガン菜の花基金」を設立します。
<母・順子さん=2010年4月当時>
「(アフガニスタンが)本当に平和な国になって頂きたい。そして私たちが復興に対して、お手伝いができたらこんなにうれしいことはないと思っている」
基金には、14年間で3022万円の善意が寄せられ、現地の子どもたちの教材や農機具の購入に充てられたほか、2011年には子どもたちのための学校寄宿舎を寄贈しました。伊藤さんの両親は「菜の花基金」を12月末をもって募金の受付を終了することを決めました。
<父・正之さん(75)>
「やっぱり私たちも高齢化してきて、続けていくことに対して、難しい部分がいろいろ考えると出てきたんですよね」
基金は解散しても、息子への思いは絶えることはありません。二人は今もなお不安定な情勢にあるアフガニスタンの子どもたちに想いを馳せます。
<父・正之さん(75)、母・順子さん(70)>
「和也がいた時の子どもたちは、今はもう大人になって、女の子は結婚して、お母さんになってるかもしれませんし、男の子は兵士になってるかもしれないし。和也が願ったように、食べることに困らないような、生活に困らないようなアフガニスタンになってもらいたいと思っています」
基金解散後は全額をペシャワール会に寄付し、伊藤さんの両親は個人的にアフガニスタンの教育や農業への支援を続けるということです。
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