「事故はやっぱり起きてほしくない」
去年、松永さんは、「妻と娘の命を無駄にしない」という思いから、交通事故を知ってもらうための講演会を始めました。

松永さん「いまこの立場になり、誰しも被害者にも遺族にも加害者にもなってしまうのが交通事故なんだと思う。だからこそ事故が起きない社会になってほしいと願い活動している」

若者から高齢者まで、幅広い年代が車を運転する現代。
松永さんは、高齢者に限らず、全ての人が「当事者」として交通事故の問題を捉えてほしいと話します。
松永さん「僕の苦しみと悲しみなんて、大きい社会という側面で見たら1つの事故の1人の遺族。その1人だけの悲しみや苦しみを知ってほしいのではなくて、こんなことが毎日起きている。こんな苦しみや悲しむ人が毎日いて、意識一つで防げた事故もいっぱいあった。やっぱり起きてほしくない、そういう社会になってほしい。だからしゃべる。悲しい苦しいですけどね。当然それだけで終わってほしくない」

去年、日本で交通事故で亡くなった人は、2636人。
その1人1人に悲しむ遺族がいることを私たちは、忘れてはいけません。
【報告 TUF報道部 関根佑記者】
松永さんは、亡くなった家族の話をするのは辛く勇気がいることだが、「交通事故が無くなる世の中のために」と取材に応じてくれました。
そのなかで、交通事故を無くすためには、私たちドライバーの安全意識といったソフト面と、車の技術や国の制度、交通環境のあり方などのハード面の両方が、大切なのではないかと話しています。
取材を通して、全ての人が当事者として事故を無くす取り組みを進めていくべきだと感じました。
