2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻。厳しい冬とロシアの攻撃にる停電で、市民にさらなる精神的な負担がかかっています。さらに、芸術の世界にも影響を及ぼしています。現在、日本で公演中のウクライナ国立バレエを取材しました。
■侵攻10か月…停電続く厳しい冬

雪が積もったウクライナの首都キーウ。
突然、爆発音が響きます。

12月16日に行われた、ロシア軍によるウクライナ全土への攻撃では、 9か所の発電施設が被害を受け、各地で緊急停電が続きました。

UNHCR職員 青山愛さん(ウクライナ・キーウ 日本時間12月19日午後6時前)
「警報がなってシェルターで過ごしたんですけれども、ミサイルを打ち落とす爆発音が2~3発ほど聞こえましたね」
現地で避難民などへの支援に当たっている、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の青山愛さん。
当時はキーウ市内から、20㎞ほどの場所にいたといいます。

青山さん
「(攻撃後)私が住んでいるところも電気がなく、断水もしていました。すぐに復旧しない地域もありますし、東部・南部では激しい戦闘が続いているので、何週間も、電気や水にアクセスがない状況になっていますね」
UNHCRでは防寒具や発電機などの配布を急いでいますが、特に発電機はまだ十分な数が届けられていないといいます。

青山さん
「日中でも気温が氷点下5度。この冬、エネルギー施設への攻撃が続くと、すでに本当に脆い精神状況の上に、さらに負荷がかかってしまう。砲撃で屋根がボコボコになっていたり、窓ガラスが割れていたりして、冷たい空気が入ってきてしまう。安心していられる場所がないのがすごく苦しいと仰る方が多いですね」














