中国の習近平国家主席はカナダのカーニー首相と会談し、関係改善の動きを加速させることで一致しました。これまで冷え込んでいた両国の関係を改善することで中国とカナダの思惑が一致した形です。
習近平国家主席は16日午前、北京の人民大会堂でカーニー首相と会談しました。
中国外務省の発表によりますと、会談で習主席は「中国とカナダの健全かつ安定した発展は両国の共通の利益に合致し、世界の平和と安定、発展と繁栄にも資する」と述べ、関係強化に意欲を示しました。そのうえで貿易やエネルギー、気候変動などの分野での協力を拡大するほか、人的交流を強化することで一致しました。
また、習主席は台湾問題を念頭に「互いの主権と領土保全を尊重し、それぞれが選択した政治制度と発展の道を尊重すべきだ」と訴え、カーニー首相は一つの中国政策を堅持することを改めて表明したとしています。
会談に先立ち、カーニー首相は15日、李強首相とも会談。
李首相は「中国はより多くのカナダ企業の対中投資を歓迎するとともに、カナダ側も中国企業に公平で差別のないビジネス環境を提供するよう希望する」と述べました。
これに対し、カーニー首相は「中国企業のカナダへの投資を歓迎するとともに、カナダ企業が対中協力を深めることに自信を持っている」と応じ、経済分野での協力を強化することで一致しています。
中国とカナダをめぐっては、2018年にカナダがアメリカから要請をうけ、中国の通信機器大手「ファーウェイ」の当時の副会長を拘束したことから両国の関係は急速に冷え込みました。
しかし、去年1月、アメリカのトランプ大統領が就任し、カナダを「51番目の州」と呼び、カナダ製品へ追加関税を実施したことから、今度はアメリカとカナダの関係が急速に悪化。
カナダとしてはアメリカに次ぐ第二の貿易相手国でもある中国との関係を改善することで、アメリカへの依存を減らしたい狙いがあります。
一方の中国としてもアメリカへの不信感を強めるカナダを引き寄せることで、中国に対するG7の連携にくさびを打ち込みたい思惑があるとみられます。
こうした両者の思惑が一致し、カナダ首相の8年ぶりの訪中に結び付いた形です。
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