今年2026年は、大学進学者数が減少に転じることで全国の大学経営に影響が出始める転換点になるとされています。生き残りをかけた「奇策」によって学生数を増やした大学を社会部文部科学省担当、辻本記者が取材しました。
京都華頂大学(去年)
「学生の募集を停止せざるを得ないとの苦渋の決断に至りました」
宮城学院女子大学(去年)
「私立大学というのは非常に厳しい状況にある」
各地で相次ぐ大学の経営難。実は、今年は「大学の2026年問題」と呼ばれる大学にとっての転換点なのです。
少子化によって18歳人口が減り続ける中でも、大学進学率が上昇してきたことで、これまでは大学に進学する学生数は増え続けてきました。しかし、文科省の推計によりますと、今年2026年は大学進学者数が減少に転じ、大学の経営に影響が出始めると予想されています。
大学ジャーナリスト 石渡嶺司さん
「今後学生を集めるのにかなり苦しくなる大学が増えるとみられている。問題は小規模校(学生数4000人未満)。今後10年で小規模校50~100校は募集停止の決断をしてもおかしくない」
そんな中、ある「奇策」により学生数を伸ばした大学があります。群馬県にある共愛学園前橋国際大学は、2001年の入学者数は定員の65%ほどまで落ち込んでいました。
しかし、ある工夫によって入学者を増やすことに成功。今年度の入学者数は過去最多となりました。
共愛学園前橋国際大学 大森昭生 学長
「当時は英検2級を持っていれば4年間授業料を免除して、優秀な学生に来てもらおうと」
英検2級合格者の学費を4年間免除する…学長が「カンフル剤」と呼ぶ奇策を10年間講じた結果、学生が集まり始めました。
英検による特待制度で学生を呼び込んだあとは「地域に密着した大学」へと舵を切りました。この日の授業では地元企業と連携し、地域振興につながる新商品を考案していました。
「群馬といえばだるまかなって」
「キーホルダーにすることで若者に手に取ってもらえるかなと」
地域とのつながりを強めた結果、地元の企業や高校からの評価も上がり、入学する学生も増えるという好循環が生まれたと言います。
大学3年生
「大学で地域活動に深く関わり、群馬で暮らしていきたいとの思い強くなった」
共愛学園前橋国際大学 大森昭生 学長
「大学って全国から学生を集めてというのが大学像としてあって、うちは群馬の子が来てくれる大学。地域から、なくてはならない大学だと信頼をいただいている」
大学の生き残りをかけ、対策が求められる「2026年問題」。
記者
「大学の存続のみを目的とするのではなく、あくまで学生が楽しく学べる場を提供することが大学には求められています」
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