中国の習近平国家主席は2026年から始まる経済政策について、「目標を明確に定め、高品質な発展を推し進めなくてはならない」と強調しました。

習近平国家主席は新年を迎えるにあたり、国営テレビを通じて国民に向けたスピーチを行いました。

この中で習主席は経済について2026年が新しい「5か年計画」のスタートの年となることに触れ、「目標を明確に定め、着実に高品質な発展を推し進めなくてはならない」と強調しました。また、少子高齢化が進んでいることを念頭に子育て世代への補助金などに言及、国民生活に配慮を示していることを強調しました。

台湾については、「両岸同胞の血は水よりも濃く、祖国統一の歴史的趨勢は阻むことができない」と述べ改めて台湾統一に意欲を示しました。

このほか、抗日戦争勝利80年を記念して行われた軍事パレードについて「勝利の栄光は永遠に刻まれる」と述べ、「中華民族の偉大な復興に向けた圧倒的な力を結集した」と振り返りました。

これに先立ち、習近平国家主席は北京市内で開かれた会合で、2025年の経済成長率について「5%前後に達する見込みだ」と述べ、政府目標を達成するという見通しを示しました。

中国の1年間のGDP=国内総生産は2026年1月19日に発表されますが、それに先立ち目標達成の見通しを自ら明らかにした形です。

習主席は2025年についてアメリカとの貿易摩擦を念頭に、「並々ならぬ一年だったが我々は困難に直面しても退かず闘い、目標を順調に達成した」と自画自賛、「中国経済は圧力に直面しながらも前進し、強靭さと活力を示した」としています。そのうえで、「より積極的なマクロ政策を実施し経済の質を向上させる」と述べ積極的な金融、財政政策をとり続ける方針を強調しています。