イスラエルが東アフリカのソマリアから分離独立を訴えるソマリランドを国家承認したことを受け、国連の安全保障理事会が緊急会合を開きました。

国連安保理は29日、イスラエルがソマリランドの国家承認を表明したことをめぐり、ソマリアの要請を受けて緊急会合を開きました。

ソマリランドは1991年にソマリアからの独立を一方的に宣言。国連加盟国で国家として認めたのはイスラエルが初めてです。

ソマリアの国連大使は「分断を狙った侵略行為であり、紅海地域を揺るがすものだ」と批判し、承認の撤回を要求しました。

アラブ連合の国連大使も同調したうえで、「イスラエルの狙いはソマリランドにパレスチナ人を強制移住させたり、軍事拠点を設けたりすることだ」と指摘。このほか、イギリスや中国、アフリカやイスラム諸国なども「国際法に違反する」と相次いで非難しました。

イスラエルの代表
「国家承認は反抗的な行為ではない。よい機会なのです。アフリカの角(ソマリア半島周辺)の安定を強化する機会です」

一方、イスラエルの代表はこのように述べ、「ソマリランドは国家として法的基準を満たしている」と強調しました。