基板に欠かせない緑 “塗る”で世界シェアNo.1

強みのある1つの技術を時代に合わせ、違う分野に生かす戦略。同じように1つの技術で世界をリードするニッポン企業はほかにもあります。
誰しもが見たことがある緑色の板、基板。
この基板を“塗る”ことで世界を制した企業があります。
太陽HD エレクトロニクスカンパニー 峰岸昌司 CTO
「私達が作っているのは、(基板の)緑色の部分。ソルダーレジストというところで世界No.1のシェアを持っている」

“ソルダーレジスト”とは、基板に塗られている緑色のインクのことです。
特徴は“電気を通さない”性質です。

基板の回路をソルダーレジストで覆うことで、回路の上に埃などが付着しても正しい電気信号を流すことができます。
これを支えるのが、創業時に手がけていた印刷用インクの製造技術です。
太陽HD エレクトロニクスカンパニー 峰岸昌司 CTO
「印刷用インキとソルダーレジストは、作り方はほぼ一緒だと思います。ただ使われている材料が違うだけ」

太陽ホールディングスは、創業時から磨いてきた“化学物質の配合技術”を活かし、ソルダーレジストを作っていて、世界シェアは5割を超えています。
近年では、多様なニーズに対応するために“貼る”フィルム型など、様々なタイプを開発しています。
太陽HD エレクトロニクスカンパニー 峰岸昌司 CTO
「2番じゃこういう仕事はできない。1番であるからこそ、いろんなお客さんの話を聞けて、いろんな要求に応えることができる」
ちなみに、ソルダーレジストは、なぜ緑色なのかというと…

太陽HD エレクトロニクスカンパニー 峰岸昌司 CTO
「昔は人の目で判断(検品)していた。赤色をずっと見ているよりは、やはり緑色を見ながら作業する方がしやすかった」
部品の検品作業の自動化が進んだ今、白や黒、黄色など、多様なバリエーションが登場しているといいます。














