ミャンマーで、あさってから軍事政権が主導する総選挙の投票が始まります。しかし、選挙前から親軍派の勝利が確実な情勢で、国際社会などからは軍政支配の正当化につながるとの懸念が高まっています。最大都市ヤンゴンから中継です。

28日の投票日を控え、きょうは選挙戦最終日ということで、ヤンゴンでは軍寄りの政党の集会に支持者が集まってきています。

軍は民政移管に向けた選挙だとして、来年1月にかけて3段階の投票を行う予定ですが、民主派政党は排除されたため、親軍派の勝利が確実な情勢です。

一方、国内ではいまも各地で内戦が続いていて、民主派武装勢力などによる選挙への抵抗も予想されます。

ヤンゴンでは選挙運動中に複数の武装勢力による当局などを狙った爆発事件が相次いだことから、軍は警戒を強めています。

クーデターからもうすぐ5年。かつては大勢の市民が民主化を求めて抗議していましたが、そうした声はもう聞こえなくなり、街は様変わりしてしまいました。

今回の総選挙が軍政支配の正当化につながるとの懸念も高まるなか、市民がどのような意思をみせるのか注目されます。