高齢者が介護施設の職員などから虐待を受けたとされる件数が昨年度は全国で1220件に上り、4年連続で過去最多を更新しました。
厚生労働省の調査によりますと、2024年度、高齢者が介護施設の職員などから虐待を受けたとされた件数は、前の年度よりも8.6%増え、1220件。2007年度の調査開始以来、4年連続で過去最多を更新しています。
虐待の内容については「身体的虐待」を受けた人が51.1%で最も多く、次いで「心理的虐待」が27.7%、「介護などの放棄」が25.7%でした。
厚労省は、虐待の件数が増えた要因の1つとして「高齢者の虐待を問題として捉える認識が高まったことにより、これまで虐待と認識されていなかったケースが顕在化している」ことを挙げています。
この結果を受け、厚労省はきょう(25日)、高齢者施設の関係団体に対して虐待の防止対策の徹底などを求める通知を出しました。
一方、高齢者の世話をしている家族や親族などによる虐待は1万7133件で、こちらは横ばい傾向が続いています。
虐待が発生する要因について、高齢者の状態としては「認知症の症状」が58.1%と最も多く、虐待をする側では「介護疲れ・介護ストレス」が57.2%と最も多くなっています。
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