北海道釧路市で地域住民とのあつれきが生じたまま、メガソーラーの建設工事を強行している大阪の事業者に、釧路市は、文化財保護条例に基づいた工事の許可申請を提出するよう求めました。

25日の釧路市の大楽毛地区です。
12月22日の昭和地区につづいて伐採作業が始まりました。
5日前の住民説明会では、事業者から一方的に「工事の開始」を伝えられました。

大楽毛橋西町内会 本間一義町内会長
「我々はどれだけ叫んでも反対を叫んでも、見ているだけしかできない。すごく残念です」

事業者の「日本エコロジー」は現在、メガソーラーを計画する釧路市内14か所のうち11か所で年内に工事を始める方針を示しています。
24日、昭和と大楽毛地区の2つの町内会が「抗議」の記者会見を開きました。

昭和北一丁目町内会 澤浩二事務局長
「(日本エコロジーは)不安が解消されないまま着工を急ぐ姿勢だけが強く印象に残り、そして先日、ついに伐採が始まりました。本当に悲しい苦しい。不安ばかりが日々大きくなっていく1年でした」
住民の重いをよそに工事を強行する「日本エコロジー」に釧路市の鶴間市長は…。

釧路市 鶴間秀典市長
「希少生物への必要な調査等の要請についても適切な対応がされていない状況であり、現地での先行した工事等は市としては到底着工と認めらないと認識しており、誠に遺憾です」

昭和地区などの工事について、釧路市教育委員会は市の天然記念物「キタサンショウウオ」の生態に影響を及ぼしかねないなどとして日本エコロジー側に対し、釧路市文化財保護条例に基づき工事の許可申請を提出するようきのう通知したということです。














