開花した“ターニングポイント”

それは2006年、ホームでのヴァンフォーレ甲府戦でした。当時、怪我人が続出する中、千葉選手にセンターバックとしての出番が回ってきました。

千葉選手は、当時をこう振り返ります。
「当時、相手にはバレーという強力なブラジル人FWがいて、抑えればなんとかなるんじゃないかという思いで、今では信じられないくらいのスッポンマークを見せた」

結果は3対0の完封勝利。試合後、食事に連れ出してくれた内田さんからかけられた言葉が、千葉選手のサッカー人生を変えました。

「千葉な、今日はオマエがバレーを抑えたから勝てたんだ」

これに千葉選手は、「その一言があって、『あ、俺やれるかもしんない、プロで』と自信を得た」と、約20年越しの感謝を伝えました。

クラブOBの内田潤さん(左)と千葉和彦選手(右)

ただ、内田さん本人は「覚えてないわ」と笑いましたが、若き日の千葉選手にとって、先輩からの言葉がいかに大きな力になったかが伝わります。