捜査対象者の男性に暴行を加えたとして、大阪府警の捜査員6人が起訴された事件の裁判で、警察が設置したカメラ映像が一時消去されていたことが明らかになりました。

 起訴状などによりますと、大阪府警捜査四課の巡査部長・阪口裕介被告(33)ら捜査員6人は今年7月、女性を風俗店などに紹介する国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」の拠点とみられるビルの一室を家宅捜索した際、捜査対象者の男性らに暴行した罪に問われています。

 12月23日の裁判で弁護側は、警察が秘密裏に設置した捜査用カメラの映像データが家宅捜索の後に消去され、その後、復元されたとする捜査報告書があると指摘。誰が消去したのかと問われた阪口被告は、「捜査本部に従事していた人間」と答えました。

 大阪府警は、消去されたいきさつについて「公判中なので回答は差し控える」としています。