ハンセン病家族訴訟

「約90年続いた強制隔離政策がもたらした差別偏見が、いかに根深いものだったかということが、この裁判で明るみになりました。

2019年6月28日、熊本地裁は、家族の被害を認めました。国に謝罪と賠償を命じる判決を出します。そして、国は控訴を断念します。

RSKイブニングニュースでまとめています」

【2019年放送の映像】

(安倍晋三首相(当時))
「皆さんにとって大切な人生において、大変な苦痛と苦難を強いることなってしまいました。心からお詫びを申し上げます」

7月ハンセン病元患者の家族が待ち望んだ瞬間が訪れました。

(原告 原田信子さん)
「ありがとうございました。ずっと泣いてました。首相が入ってきてから、ずっと泣きっぱなし」

見過ごされてきた人権被害。訴えを続けてきた原告の1人、岡山県に住む原田信子さんです。原田さんの父親はハンセン病にかかり、国の政策で昭和26年原田さんが7歳の時です。今もその時のことが脳裏に焼きついています。

当時、ハンセン病の患者が出た家は徹底的に消毒が行われました。そこから、家族の過酷な差別と偏見にさらされる日々が始まります。小学生だった原田さんも耐えがたい苦しみにさらされます。

原田信子さん

「お前が来るとうつるからそばに来るな。学校から帰る時はちょっと掃除をして帰るじゃないですか?そうすると一緒にこう、バケツなんかで(雑巾を)絞ろうとするとお前使うとうちのから、使うなとかって雑巾取り上げられたりね。そんなこといっぱいあったよね」

隔離政策は人権侵害で憲法違反だと元患者が国を訴えた裁判。平成13年、熊本地裁は国の責任を認め謝罪と名誉の回復が約束されました。しかし、同じように差別を受けてきた患者の兄弟や子供、孫などへの救済は見過ごされてきました。